悪性腫瘍と良性腫瘍の違いは?良性でも心配な理由

saibou_gan_cancer.pngがん細胞TOKIOの国分太一さんの結婚のきっかけは、デスモイド腫瘍という良性の腫瘍を手術したときに、奥様に「心身ともに助けてもらった」ことだそうです。

良性腫瘍なのに手術?
そう言えば、悪性腫瘍と良性腫瘍はどう違うのか、はっきり学んでいない ことにも気付き調べてみることにしました。

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◆一般的に言われている悪性腫瘍と良性腫瘍の違い

腫瘍(しゅよう)とはできもの」のこと。

悪性腫瘍とは、がん(ガン、癌)のことで、正常細胞との境界線が不明瞭になり、浸潤(しんじゅん)転移をしていき、無制限に増殖することにより、最終的には母体を死に至らしめる腫瘍のこと。
良性腫瘍とは、発育速度が遅く、浸潤、転移をすることもなく、母体を
死に至らせるほど大きくなることはない腫瘍のこと。

❖がん・ガン・癌のちがいについて

明確に定義されてはいないのですが、「がん・ガン」は悪性腫瘍の全体を意味し、 漢字の「癌」は皮膚や粘膜系の悪性腫瘍として使われることが多いようです。

がんとガンの違いは、ひらがなでは他のひらがなに紛れて分かりづらいときに 区別するためにカタカナのガンを使うようです。

❖浸潤と転移について

浸潤(しんじゅん)とは、皮膚や粘膜の表面で発生したガンが粘膜の下層に 侵入し筋肉層などまで深く入り込んでいくこと。

転移とは、ガンが発生した場所から離れて、リンパ節や血管を通じて、
他の臓器で増殖すること。

一般的な違いはだいたい分かりましたが、もう少し詳細について調べてみました。

◆硬さや形状の違い

悪性腫瘍は、正常の組織よりもやや硬いが、石のように硬いのは石灰化 で良性であることが多い。
また細胞の周りがギザギザで境界がはっきりしない のは悪性であることが多い。

良性腫瘍は、中に水がたまったようにふにゃふにゃして、柔らかく弾性に富ん でいて、つるっとしているものが多い。

 

◆悪性腫瘍と良性腫瘍の根本的違いはDNA

色々と調べましたが、そもそも悪性腫瘍と良性腫瘍の根本的違いは
DNA(遺伝情報を伝えるもの)が 関係するかどうかにあることが
分かりました。

悪性腫瘍は細胞が分裂して新しくなるときに、遺伝情報が正しくコピーされず に生じる異常細胞なのです

ヒトの身体は約60兆個の細胞からできており、それらの細胞は3~4か月 周期の新陳代謝で入れ替わっているといいます。

その時に生じるコピーミスは毎日、600億分の1か2の確率で生じるので
毎日だれでも、1000~2000個の異常細胞(ガン細胞)ができているとのこと。

そうやってできる異常細胞は、リンパ球とよばれる白血球の一種によって 削除されるので、めったにガンにはなりません。

何らかの原因によって、異常細胞が削除されずに生き残ったときにガンが 発生するのです。

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◆異常細胞が削除されない2つの原因

1.異常細胞が多すぎたとき
発がん性物質を食べたとき、放射線に当たって細胞が傷ついたとき、
もともと発がん遺伝子を持っている人などが考えられます。
異常細胞が多すぎては削除が間に合わないのです。
2.リンパ球の働きが弱ったとき(免疫力の低下)
加齢や病気などにより体力が弱ったときなど。

 

これらの原因により生き残ったミスコピーの異常細胞が、細胞分裂を
繰り返して増殖するのが悪性腫瘍(がん)です。

正常細胞や良性腫瘍には固有の境界があってそれ以上は増殖しないのです がガン細胞はミスコピーによってその境界が分からなくなり、どこまでも 増殖してしまうのです。

◆良性腫瘍でも安全とはいえない2つの理由

1.悪性腫瘍と良性腫瘍の区別は難しく、良性腫瘍が悪性腫瘍になる
場合が ある。

2.良性腫瘍といえども、それが大きくなって周辺の臓器を圧迫し、
生死に 関わる重大な影響を与えることがある。
国分太一さんの場合はまさに2の場合で、「デスモイド腫瘍」
良性腫瘍 で、腹部や四肢の骨格筋や腱膜から発生するこぶ状の
線維性腫瘍です。

その腫瘍が大きくなって他の臓器を圧迫し、危険な状態になった
ために 良性腫瘍で転移はないのですが手術をして切除したのです。

◆まとめ

悪性腫瘍と良性腫瘍の違いについて、形状や浸潤・転移するかしないか
が違うこと、根本的な違いはDNAに関わるかどうかが違うということ
が分かりました。

国分太一さんのおかげで、悪性腫瘍と良性腫瘍の違いや良性腫瘍でも
安心できないことを学びました。

国分太一さんは「デスモイド腫瘍」という良性腫瘍を切除する手術を
したおかげで運命の人に出会えたのですから、めでたしめでたしですね。

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2 Responses to “悪性腫瘍と良性腫瘍の違いは?良性でも心配な理由”

  1. 植竹明子 より:

    初めまして。実は今年2月に乳腺腫瘤の手術をして結果は良性の腫瘍と分かり安心しました。でもこの場合でも癌になってしまうリスクはあるのでしょうか?

    • 元気ナース より:

      ◆良性腫瘍でも安全とはいえない2つの理由
      にも書かれているように、それほど心配しなくてもいいとは思いますが、
      ガンになることはあります。
      私の義母が、子供の時からあったいぼが良性だったのですが、90歳を
      過ぎてからガンになりましたから。
      注意していれば大丈夫だとは思いますよ。

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