若年認知症の原因は依存とメタボと遺伝!原因を知って予防しよう

最近物忘れが激しい私は認知症が心配になっています。

どうしたら認知症にならずにすむかが最近の関心事ですが、 若くして認知症になりやすい原因が判明したというニュース
がありました。

これは若者だけではなく私のような高齢者にも
当てはまることだと思い、考察することにします。

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スウェーデン・ウメオ大学遺伝医学部のPeter Nordström氏らは、
65歳未満で発症する若年性認知症が遺伝によると思われて
いるが、その他の危険因子もあることが判明したとのこと。
2015年8月12日の米医学誌「JAMA Internal Medicine」(電子版)
に報告されました。
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/23939347

この報告書ではあまり詳しいことは述べられていないので
この中で、認知症リスクの高い6項目について私なりに調査
しました。
( )内はリスクの割合です。

 

1.アルコール依存症(4.82倍)

アルコール依存性は若年性認知症の第一リスクです。
アルコール依存のない人に比べて4.82倍もの危険があるのです。

飲酒量が増えるほど脳が萎縮して、認知機能が低下することが
わかってきました。
一方飲酒による脳萎縮は若いうちは、断酒することによって
改善することも知られています。

日本では若年性だけではなく、認知症の高齢者の29%は大量飲酒
が原因の認知症と考えられるという調査結果があります。

また別の調査では、過去に5年間以上のアルコール大量飲酒の経験
のある高齢男性では、そのような経験のない男性と比べて認知症
の危険性が4.6倍、うつ病の危険性が3.7倍と報告されているそうです。

大量の飲酒は、若年性でも高齢者でも認知症の危険性を高める
ことがわかりました。
一方、一日360mℓの缶ビール1本程度の飲酒は、反対に認知症を
予防する可能性があることもわかってきました。

アルコールは適度に楽しみましょう。

 

2.脳卒中 (2.96倍)

脳卒中とは脳梗塞や脳出血などの脳の血管障害のことです。
血管が詰まったり、血管が破れたりして脳に損傷を与え、
脳の一部が死んでしまうのですから、認知症になるのは
当然です。

私の母も、92歳で「脳梗塞」になり、左半身まひになって、
認知症も徐々に進行して5年後に亡くなりました。

夜中にトイレに行くのをいやがり、極度に水分を絶ったせいで
脱水による脳梗塞だったと思われます。

脳卒中の原因は、高血圧や糖尿病などのいわゆるメタボリック
シンドロームで血管の動脈硬化が原因ですから、メタボが認知症
の原因とも言えますね。
やはり脳卒中も若年性だけではなく、高齢者でも同様にリスクなのです。

認知症の約40%は脳血管障害が原因の認知症とのことです。

 

3.抗精神病薬の使用 (2.75倍)

抗精神病薬とは、強力な精神安定剤のことで、日本では認知症
で暴れたりする高齢者に使われることが多いです。

これらの薬は、脳の神経伝達物質を抑えておとなしくさせるのですが、
薬の効きすぎで活動が鈍くなり、寝たままになったり、

ぼーっとしたりする「過鎮静」に陥り、認知症が悪化すること
が知られています。

若い人でも抗精神薬で過鎮静にさせられると認知症になると
思われます。

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4.うつ病・抗うつ薬の使用(1.89倍)

社会の複雑化に伴い、うつ病患者は増加しています。
うつ病や抗うつ薬も抗精神病薬と同じように脳の神経伝達物質に
影響を与えるのです。
昔ながらの三環系の抗うつ薬は、脳の神経伝達物質である
アセチルコリンを減らす抗コリン作用が強いのです。

アセチルコリンは認知機能や意識レベルの維持に重要な役割を
果たしているので、抗うつ薬が脳内のアセチルコリンを減らす
ことにより、認知機能障害やせん妄を引き起こすのです。

 

5.父親の認知症 (1.65倍)

父親の認知症だけが影響するということは、若年性認知症の遺伝子
はY染色体上にあり、男子だけが継承することになる父系遺伝という
ことになります。

このことはまだ日本では知られていないようです。
これからの研究になると思われます。

そうなると父親が若年性認知症ならば、その男の子は必ずその遺伝子
を受け継ぐことになりますが、日本では、若年性認知症の約10%だけ
が遺伝によるアルツハイマー性認知症と言われています。

よくわかりませんが、スウェーデン・ウメオ大学の研究でも、
遺伝子に変異を持たない人に比べたリスクは1.65倍とそれほど高くは
ありません。
近年「神経軸索スフェロイドを伴う遺伝性びまん性白質脳症(HDLS)」が若年性認知症の原因の一つであることが分かってきたと、
日本のニュースにでていました。

大脳には「白質」とよばれる神経細胞の通り道があり、HDLSは
大脳の白質が変性することで認知症を発症します。
アルツハイマー病患者の脳でみられる脳細胞の減少は、HDLS
では目立たないとのことです。

まだまだ若年性認知症については分からないことも多いようですね。
これからの研究が待たれます。

 

6.薬物依存(1.54倍)

アルコール以上に脳に悪影響を与えるのが、服用を禁止されている
麻薬(覚せい剤、鎮痛剤、アヘン)などの薬物です。

これらの麻薬の依存症になると脳神経細胞が破壊されて認知症を
発症します。

肝臓・肺などの臓器障害なども起りますが、病理学的変化を伴い
不可逆的で永続的な脳機能障害が生じることが、薬物依存の
恐ろしさです。

 

◆まとめ

若年性認知症の1割である遺伝性を除けば、あとの9割は予防できる
ものです。
アルコールや薬物の依存に陥ることなく、メタボの予防をして
若年性認知症にならないようにしましょう。

高齢者も間に合う場合もありますね。

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