ビタミンD不足の症状に認知症も!予防に必要なビタミンDの補充法

ビタミンD不足になると、乳幼児や小児では“くる病”が、成人では骨軟化症など、space01_sun.png太陽
骨の病気になることはよく知られていますが、
認知症になる危険があるという研究が相次いで発表され驚きました。

どういうふうに研究されたのか、対象になったのはどういう人達か、結果は
どうだったのかについて調べてみました。

その上でビタミンD不足にならない対策について考えてみます。

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◆ビタミンD不足で認知症になる研究

最近相次いで発表された「ビタミンD不足で認知症になる研究」には
米国とシンガポールの研究があります。それぞれの研究についてまとめます。

米国の研究

  • 研究者:米ラトガース大学環境・生物科学大学院のジョシュア・W・ミラー教授(栄養学)ら。
  • 対象者:さまざまな民族を含む高齢者382人。(平均年齢75.5歳、女性61.8%、男性38.2%)
     人種:白人41.4%、黒人25.1%、ヒスパニック25.1%、その他8.4%
     認知症の程度:正常者49.8%、軽度認知障害(MCI)32.7%、認知症17.5
  • 研究方法:高齢者全員382人の血液中のビタミンD(活性化ビタミンD)の濃度を測定して濃度別に4種類に分類した。
    1.ビタミンD欠乏(12ng/mL未満)
    2.不十分(12~20ng/mL)
    3.適正(20~50ng/mL)
    4.高値(50ng/mL以上)
  • 研究結果:高齢者の60%以上がビタミンD不足である。
    1.欠乏 (26.2%)
    2.不十分(35.1%)
    3.適正+4.高値(38.7%)

    認知症の程度によるビタミンDの平均値

    正常者:20.0ng/mL(適正) 
    軽度認知障害(MCI):19.7ng/mL(不十分)
    認知症:16.2ng/mL(不十分)

    ※正常者から認知症まで、認知症の程度が進むにつれてビタミンD不足になっています。

  • 結論:ビタミンDの不足と認知機能低下の促進との間に関連が認められた。
  • 発表:2015年9月14日発行の米国医師会神経学専門誌「JAMA Neurology」
    (電子版)に報告した。

    シンガポールの研究

  • 研究者:シンガポール国立大学医学大学院のチョイライ・チェイ氏
  • 対象者:認知機能が低下していない60歳以上の中国人1202人(平均年齢80歳)
  • 研究方法:上記の対象者から採血して血液中のビタミンD濃度を調べ、約2年間の追跡調査を行った。

    ●研究結果:2年間の期間中に認知機能が低下した人々は、ビタミンD濃度で4つのグループに分けた場合、
    最も低い人たちでは、最も高い人たちに比べ認知機能障害になる危険性が3.17倍にも上った。

    ●結論:ということは、研究初期では皆同様に認知機能が低下していなかったのに、ビタミンD濃度が低い人は
    2年間で認知機能が低下したということでしょうか。

    ●発表:2016年1月末に鳥取市で開かれた日本疫学会で発表した。

    ※どちらの研究も、民族にはあまり関係なく、認知症の人はビタミンD不足であることがわかりました。
    両方の研究者とも「今後、ビタミンDを補えば認知機能の低下を防げるのかどうか調べたい」と話しています。

    この研究結果から、ビタミンDを補えば認知症になりにくくなるのではないかと推察されます。
    ビタミンDの補充で認知症がよくなるかどうかは確認されていないとしても、
    ビタミンDには色々な良い働きが発見されているので、不足にならないようにすることは大切だと思われます。

    ◆ビタミンDの働き

    一般的に知られている働きは、ビタミンDは小腸でのカルシウムとリンの吸収を促進し、骨の形成や成長、修復に必要不可欠です。また、骨を強くして骨密度を高くします(骨の石灰化)。

    しかし日本ではあまり知られていませんが、海外の研究によると「ビタミンDは現在、最も注目されているビタミンである」とのことで、他にも多くの作用があることが報告されています。

    他にもあるビタミンDの作用

    免疫機能の増加
    筋力の改善
    転倒と骨折のリスク低下
    ガンのリスク低減効果

    細菌感染とウイルス感染の減少
    1型糖尿病(T1DM)のリスク低下
    また、2型糖尿病のリスクも低下
    循環器疾患のリスク低下
    ビタミンD値が高いほど、総死亡率が低下

    妊娠期間中のビタミンD低値は、小児期の言語機能障害に関連がある
    ビタミンD欠乏は自閉症の重要な危険因子であることを示すエビデンスの増加

    妊娠期間中の4,000 IUのビタミンD3摂取による多大な効果

    甲状腺機能亢進症、多発性硬化症(MS)、関節リウマチ、クローン病のリスク低下

    があるようです。
    これほど健康に役立つビタミンとは知りませんでした。

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    ◆ビタミンD不足への対策

    紫外線の害を心配するあまり、日焼けを嫌う傾向が増え、日光浴によって皮膚が生産するビタミンDが極端に減少してします。

    さらにビタミンDが多い魚介類を食べなくなったことで、現代人のビタミンDは不足するようになったようです。

    ビタミンD不足を補う対策には食物からビタミンDを摂取する、日光浴によって皮膚が生産するビタミンDを利用する、
    サプリメントを飲むなどの方法があります。

    食物からビタミンDを摂取する方法

    それにはビタミンDを多く含む食品を毎日食べるのが良いですね。

    厚生労働省の1日のビタミンD摂取量の目安は 成人は男女とも 5.5μg(マイクログラム)(220IU)で
    上限量は100μg(4000IU)です(2015年)。

    アメリカでは成人の目安量は15μg(600IU)で、70歳以上では20μg(800IU)、上限量は100μg(4000IU)です。
    日本の目安量は少ないと思われます。

    ※μgからIU(国際単位)へ換算する時は、μg×40、IUからμgへ換算する時はIU÷40で計算することができます。

    どんな食品がビタミンDを含むか調べてみました。

    するとビタミンDは魚介類やきくらげに多いことがわかりました。

    ビタミンDを多く含む食品(食品100g当たりのビタミンD、単位:μg)
    あんこうのきも 110ひらめ     18
    しらす干し(半乾燥) 61まぐろのトロ  18
    いわし(丸干) 50
    いわし(みりん干) 53
    数の子     17
    身欠きにしん 50あゆ(養殖/焼)  17
    すじこ     47銀鮭     15
    しらす干し(微乾燥) 46たちうお 14
    いくら     44かれい 13
    さけ(紅鮭)  33
    さけ(しろ鮭) 32
    スモークサーモン 28塩さけ    23
    キングサーモン 16
    にじます 12
    にしん     22さば(生) 11
    さば(開き干し) 12
    さんま(生)   19
    さんま(焼)    16
    さんま(開き)  14
    鶏卵      1.8
    うなぎのかば焼 19きくらげ(乾) 440

    乾燥きくらげは100gも食べられず、せいぜい10gですので1日では44μgぐらいですね。 70歳以上はアメリカの目安量の、1日20μg(800IU)を摂取するのが望ましいと思われます。

    日光浴でビタミンDを補充する

    日光浴は、季節や地域、天候によって一定しませんので、最近の生活では難しいようですね。

    特に女性はしみやしわ、そばかすなどを嫌って日焼け止め対策をしますから。

    また、どれぐらい日光浴をしたらよいかの研究データもそろっていません。

    外出したら手の平を広げて手の甲に陽の光を当てたり、外で10分以上運動をすると良いとされています。

    サプリメントを飲む

    北米や欧州に住んでいる人はすべて、冬期は太陽の光が乏しいので、1,000~4,000 IU/日
    25~100μg/日)のビタミンDをサプリメントで取るべきである。

    そして、ビタミンDの補給は、多くの健康効果を生み出すための安価できわめて効果的な方法である。
    と述べている海外の論文があります。

    食べ物だけで不足する場合はサプリメントもいいですね。

    しかし、摂りすぎると、高カルシウム血症、腎機能障害、軟組織の石灰化障害がおきる危険もあります。
    1日の限度量の100μg(4000IU)を超えないようにしましょう。

    過剰症は、食事で起こることは、ほとんどないとされています。毎日あんこうのきもを食べ続ける人は
    いないでしょうからね。

    ◆まとめ

    海外の研究により、認知症になった人はビタミンDが不足していることがわかりました。
    ビタミンDを補えば、認知症にならないのかはまだ研究だんかいですが、
    ビタミンDには多くの健康効果があることもわかってきたので、ビタミンDを補充することは
    非常に大切だと思われます。

    日光浴をしても年齢とともに皮膚で作られるビタミンDの量は減りますので、70歳以上の人は
    認知症予防のためにも、1日20~100μg(800~4000IU)のビタミンDを摂取するようにしましょう。

    魚や魚の卵、鶏卵がおすすめです。サプリメントは100μg/日を超えないように。

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