玉ねぎ効果で胃がんの予防ができる!その理由と食べ方や摂取量は

わが家の家庭菜園に今年も玉ねぎがふくらみ始めました。
まだ葉っぱが緑色のうちから、葉っぱごと刻んで油と
砂糖と味噌をからめて炒めるのが大好きです。

玉ねぎを食べながら、玉ねぎにはvegetable_tamanegi.png玉ねぎ
様々な健康効果があることを思い出しました。

その中でも日本人に多い胃がん予防になることが
テレビで放送されたのですが

どうして胃がん予防になるのかが納得できませんでした
のでその理由と効果的な食べ方などを調べてみました。

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◆ピロリ菌が原因で胃がんになるしくみ

ピロリ菌は正式名をヘリコバクター・ピロリ というらせん型の細菌です。virus_pylori_pirorikin.pngピロリ菌
ヘリコは「らせん」、バクターは「バクテリア(細菌)」の意味で、
ピロリは胃の出口(幽門)を意味する「ピロルス」からきています。

最近の研究で胃がんの最大の原因がピロリ菌であることが
わかってきました。

ピロリ菌で胃がんになる原因は主に3つあります。

1.ピロリ菌のアンモニア産生

ピロリ菌は胃の中でウレアーゼという酵素を出して胃粘液中の尿素
を分解し、アンモニアを作ります。

アンモニアはアルカリ性なので、酸性の胃酸が中和されて
ピロリ菌は、胃の中で生存できるのです。

しかし、同時に、アンモニアは胃の粘膜の細胞を直接傷つけるので
胃がんを発症する原因となりえます。

2.ピロリ菌が出す毒素VacA(サイトトキシン)

ピロリ菌が作るVacAというタンパク質(サイトトキシン)は、
胃粘膜の表面の細胞に穴をあけて傷をつけます。

その傷がまたがんに変性する可能性があります。

3.白血球の活性酸素産生

胃粘膜が傷つけられると免疫反応により白血球が集まり過酸化水素
を産生することにより、大量の活性酸素が発生します。

この活性酸素によりさらに細胞が傷つきがんが発生しやすくなります。

いずれによっても細胞が傷つき、がん化する可能性がありますが
活性酸素による酸化が原因でがんになる割合がダントツであると
されています。

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◆玉ねぎの成分ケルセチンの抗酸化作用

松尾恵太郎先生(九州大学大学院 医学研究院 予防医学分野 教授)
によると、胃がんを予防する食材として“玉ねぎが効果的”との研究
結果が、世界各国で続々と報告されているといいます。

胃がんを防いでくれるのは、玉ねぎに含まれるケルセチンという
フラボノイド(ポリフェノールの一種)です。

フラボノイドは植物に含まれる色素の一部で、植物を紫外線から守る
役目をもっていますが、ヒトの体内でも優れた抗酸化作用を発揮
することが報告されています。

そのすぐれた抗酸化作用により、ピロリ菌によって発生する大量の
活性酸素(反応性の強い有害な酸素)が中和されて無害化するのです。

❖ケルセチンの吸収率

ケルセチンの吸収率は食品によって異なりますが、玉ねぎのケルセチン
はもっとも吸収のよいものである ことが分かっています。

また、玉ねぎのケルセチンは、平均的な玉ねぎ100gに対し、外皮に800mg
中身に40mgと、中身より外皮に非常に多く含まれていることが分かっています。

したがって玉ねぎの皮を粉末にしたものが道の駅なのでよく販売されています。

❖ケルセチンを多く含む食物

ケルセチンはいろいろな野菜、果 物、お茶などに含まれていますが、
食生活の調査結果から、タマネギ、リンゴ、お茶がもっとも重要な
摂取源とされています。

その他には、絹さや、アスパラガス、ブロッコリー、ロポリス、
ほうれん草、パセリ、紫キャベツ、ケール、レタス、モロヘイヤ、
青シソ、赤ワイン、ベリー類(ストロベリー・ラズベリー・クラン
ベリー)など、緑黄色野菜や紫色の色素の野菜や果物が挙げられます。

やはり、ケルセチンは玉ねぎに含まれる含有量が断トツで、吸収率
も良いことから玉ねぎに勝る食品はないようです。

◆玉ねぎの効果的な食べ方や摂取量

ケルセチンは調理方法によって摂取できる量がかなりちがってきます。food_borscht_borushichi.pngシチュウ

水溶性なので、玉ねぎを切った後、水にさらさないこと。
水にさらすとケルセチンが流れて失われてしまいます。

ケルセチンは水分に溶けやすく、熱には強いので、汁ごと食べるスープ
やカレー、シチューなどにすれば、失うことなく効果的に摂ることが
できます。

❖玉ねぎの摂取量

玉ねぎの様々な効果を得るための一日の摂取量は、玉ねぎの
中身でだいたい40g~50gとされています。

これは中位の大きさの玉ねぎ4分の1ぐらいです。
ケルセチンで20mgぐらいですね。
薬ではないのでだいたいでよいでしょう。

❖玉ねぎの皮の食べ方

毎日玉ねぎを食べるのは大変ですから、中身の20倍ものケルセチン
を含む玉ねぎの皮を煮だすのが効果的です。

玉ねぎ1個分の玉ねぎの皮(最後の1皮)をよく洗い、
2リットルの水に入れて、弱火で10分ぐらい煮出します。

煮汁をお茶代わりに飲んだり、味噌汁に入れて飲みます。

厳密なことはわかりませんが、水洗いで失われるとしても中身の
20倍ものケルセチンを含むことから、1個の皮の煮汁で一週間
分は大丈夫と思われます。

玉ねぎの皮を煎じるのが面倒な人におすすめです。

◆まとめ

胃がんの主な原因は、ピロリ菌によって発生する活性酸素が
胃腸の粘膜に傷をつけることであること。

その活性酸素は、玉ねぎに含まれるケルセチンという
ポリフェノールの一種であるフラボノイドの抗酸化作用
によって中和され、無害化すること。

玉ねぎのケルセチンは含有量がダントツで、吸収率も良い
ため、ケルセチンを含む食品では玉ねぎに勝る物はないこと。

そのケルセチンを効果的に摂る調理方法等について
調べました。

ケルセチンは胃がん予防だけでなく、動脈硬化、アレルギー
や喘息予防、アンチエイジング、ダイエット等にも効果があると
されています。

また玉ねぎにはケルセチンの他にも有用な成分が多く含まれ
様々な効果があるとされています。

なるべく毎日食べるといいですね。

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