シンナー中毒の症状は?シンナーで脳が溶ける?治療法はない?
シンナーを吸引しながら車を運転していた男が逮捕されたそうです。
そう言えば、私が10代の頃、よく他の高校の不良達がシンナー遊びを、 やって、補導されたりしていたのを思い出しました。
当時シンナーは接着剤のセメダインにも入っている、良い香のする 有機溶剤(ペンキなどを薄める液)とのことでしたのでそれほど危険な 物とも思っていなかったです。
※現在のセメダインにはシンナーは入っていません。
しかし、若者のシンナー遊びなどが社会問題になって、その後、 シンナーは劇物に指定され、簡単には入手できなくなりました。
それ以来、シンナー遊びもシンナー中毒も聞いたことがなかったのです が、どうして復活したのでしょう。
ネット社会では簡単に入手できるのかもしれません。 でも劇物に指定されたシンナーの中毒ってどんな症状に なるのでしょう。
なぜシンナー中毒は危険なのでしょう。 シンナー中毒の治療法は?
この記事の目次
◆シンナーとは
シンナーはトルエン、キシレン、ベンゼンなどの混合物で、ラッカーや ペンキなどを薄める有機溶剤として使用されます。薬ではありません。
揮発性があり脂肪を溶かすという脂溶性のために、肺から吸収したり、 飲むと腸から、触ると皮膚からも吸収されてしまいます。
急性毒性はそれほど強くありませんが、揮発性のため閉鎖された密室で 使用すると事故になります。
誤って飲んだとき、吐かせたり、胃洗浄をしたりするとシンナーが 気管から肺に入り、激烈な化学性肺炎を引き起こし、死亡する原因に なります。
※それでも、シンナーの死亡原因は、誤って飲む事故よりも肺から吸収する 死亡の方が140倍も多いそうです。
ですから、シンナーを吸ったときは、新鮮な空気の場所に移動させ、 中毒症状(次のコーナーに記述)がでるようなら救急車を呼びます。
シンナーを誤って飲んだ時は、吐かせたり、胃洗浄をせずに、 救急車を呼びましょう。
皮膚に付いたり、目に入ったときは流水で充分に洗い流して 様子をみます。
シンナーは引火性が強いので火を近づけては危険です。
◆シンナー中毒ってどんな症状
吸収される部位やシンナーの分量、含有物によって異なりますが
シンナー中毒初期や急性中毒の主な症状は
・強い快感、陶酔感や多幸感
・頭痛、めまい、耳鳴り、吐き気・嘔吐
・不穏(ふおん)/興奮したり暴れたりする、意識障害
・失明(メタノールや酢酸エステルを混合している場合)
・皮膚接触では、発赤、びらん、水疱(すいほう)などの発生
・麻酔作用による呼吸抑制、心室細動(しんしつさいどう)、肺水腫(はいすいしゅ)など で死亡することがある。
長期にシンナーを吸い続けて慢性中毒になると
・羞恥心(恥ずかしい気持ち)消失
・吸引していない時も幻覚や妄想、幻聴出現 ・強い依存性があり、やめることが難しくなる。
・少しの刺激で異常行動を起こす。
・気分の落込み 強い不安感 てんかん発作
・造血機能の低下(再生不良性貧血)や中枢神経系の変性(脳委縮)
・痴呆症状、知能低下、聴力低下、末梢の感覚異常
・がんになりやすくなる。
・全身の筋肉の劣化、歯や骨、生殖器への障害
・肝臓、腎臓、心臓、肺の機能低下
・最終的には意識不明の重体や死亡に至る。
※シンナーってこんなに多くの症状が起るとは、恐ろしくなります。 こんなにひどい症状が出ることが分かっていたら、シンナー遊び はしないのではないでしょうか。
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◆シンナーで起る恐ろしい症状は脳が溶けるから
シンナー中毒の症状が異常に多いことに疑問をもち、その原因を 調べてみて、びっくりしました。
シンナーはラッカーやペンキを溶かす有機溶剤ですが、 有機溶剤とは油分つまり脂肪を溶かす性質があるのです。
その脂肪を溶かす性質のために、シンナーは体内に入ると身体の脂肪に 溶けて、一部分が血液に入ります。
そうすると、脳を有害物質から守っている血液脳関門(Blood-Brain Barrier:BBB)は脂肪の膜でできているために、小さい分子でできているシンナーの一部が血液脳関膜を通過して脳に侵入してしまうのです。
そして脂肪でできている脳細胞や神経細胞を徐々に溶かしてしまうために、上記のような様々な症状が現れてくるというわけです。
※血液脳関膜を通過できるのは、脳にエネルギーを供給するグルコース(ブドウ糖)だけだと思っていたのですが、シンナーも通過するとは驚きです。
シンナー中毒は肺から吸入すると毒性が強いのは、肺が血液のガス交換所であるためたやすくシンナーの蒸気が血液に溶け込みやすいからだということがよくわかります。
程度の差はあるものの、同様のことが麻薬、精神病薬、アルコール、タバコ(ニコチン)にも起るのだそうです。 これらの化学物質は、脂肪細胞の中に残留するので、薬などをやめてもすぐには症状は良くならず、そのつらさを忘れるためにまたやってしまうことが多いと言います。
◆今は根本的な治療法はない
初期であれば、シンナーの吸入をやめれば、人間の自然治癒力で回復することもできるのでしょうが、慢性中毒になると脳の中で溶けてしまった神経細胞は再生できませんから症状はなかなか治らないのです。
リハビリによって死んだ神経細胞の周りの神経が代行するようになるとは言われていますが、大変なことです。
重症になったとき、呼吸が困難になれば酸素吸入をし、心臓が止まりそうになれば強心剤を打つというような対症療法しかできず、シンナーの慢性中毒を根本的に治す治療法はまだないようです。
最近は再生医療が盛んに研究されていますから、将来は可能になるかもしれませんがとにかくシンナー遊びやドラッグなどには手を出さないようにするべきですね。
◆まとめ
シンナーは脂溶性のため、血液脳関門の脂肪膜を通過して脳に入り、脳細胞や脳神経細胞を溶かしてしまう。
そのために、様々な中毒症状を起こす、おそろしい化学物質です。
絶対にシンナー吸入などはしないようにしましょう。
シンナー中毒、、その部分だけを
捉えても治癒には程遠い、私は今50半ば
薬物経験10数年後 なんとか 断ちきり
現在は 妻あり血を分けた健康な3人の子も、、。
学者や医師は 外から眺め分析を頼り
医療簿から回答に近いものを 与えるのでしょう。
物理的隔離 それに伴う
家庭環境 家族の本人への思いは どうなるのか
いろんな力添えも必要ですね。
経験者がいて やっと1人と付き合い
治癒 に 向けることできれば、、
薬物経験10数年後 なんとか 断ちきり
現在は 妻あり血を分けた健康な子も、、。
中毒、、その部分だけを捉えても
治癒には結び付かない事がしばしば、、
学者や医師は 外から眺め分析を頼り
医療簿から回答に近いものを 与えるのでしょうが。
物理的隔離も それに伴う
家庭などとの別離 も 問題になりうるので
家族の本人への思いなど
周りの いろんな力添えも必要です。
治癒経験者が 患者1人と付き合い
治癒 に どこまで向けれるか、、
中毒の深さや 入り込んだ依存の精神的場所にも、、左右されるので
難しい 根気がいりますね。。。