脳出血の後遺症左半身麻痺から奇跡の回復!最新のリハビリ法とは

 

脳外科の看護師をしていたとき、脳卒中(脳出血や脳梗塞)でsick_ninchisyou_noukekkan.png脳梗塞
入院した患者さんの多くが、半身麻痺などの後遺症が治らず、

仕方なく残された機能を使って不便な生活を余儀なくされる
ままで退院していくことを、とても悲しく思っていました。

しかも、実の母までが脳梗塞に倒れ、その後の5年間を片麻痺
で、「早く死にたい」と辛い思いをしながら97歳の人生を
終えたのです。

なんとかこの後遺症を治すことはできないものかと思って
いたやさき、

たけしの家庭の医学(8月16日)、名医も認める「奇跡の回復法」
で脳出血の患者さんが、左半身麻痺から奇跡的に回復して全く
後遺症が認められないほどになったのです。

こんなリハビリがあったのかとびっくりし、多くの人々に
お知らせしなくてはと思い記事を書くことにしました。

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◆脳内出血患者堀尾憲市さんの経緯

❖発病から入院

3年前から堀尾さんは小さな建設会社を興し自営していました。
自ら積極的に働いていましたので、無理が重なった
のかも知れません。

ある日、夜中にトイレに起きようとしても身体が動かなくなりました。
「おーい」という呼び声に気づいた息子さんがすぐに救急車を呼び、
近所の病院に搬送され入院となりました。

2日後に病院で目を覚ました堀尾さんは、左半身付随に
陥っていました。
どんなに動かされても左の手足に感覚がなく、つねっても
痛くないのです。

堀尾さんは、右の脳の内出血のため、神経が交差している
左半身麻痺(不随)になったのです。

そんな堀尾さんに、医師は「歩いたりする普通の生活は
あきらめて下さい」と残酷なことを告げました。

それを聞いた堀尾さんは、「寝たきりで家族に迷惑をかけ、
初孫を抱くこともできないなら、死んだ方がましだ」と
絶望的になったそうです。

❖新しいリハビリに気づいたきっかけ

絶望的になっていた堀尾さんを、古くからの友人がお見舞いに
来ました。

そして堀尾さんの病状を知った友人は、
「手や足が壊れたわけじゃなくて脳がちょっと故障したようになって
いるわけだろう?」と言ったのです。

それを聞いた堀尾さんは、「そうだ、自分の手足には関係ない。
脳を治せば、手足が動くにちがいない」と思いついたのです。

※すばらしい発想ですね。普通のリハビリは動かない手足を
動かして、少しでも脳に刺激を与えようとするのです。
しかし、その神経はもう働かなくなっているのであまり効果的
ではありません。

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❖脳のリハビリを実行

しかし脳を治せば良いと思ってもどうやって治すのでしょう。
そこがまたまたすごいのです。

堀尾さんの頭に最初に浮かんだのが、赤ちゃんの動きです。

赤ちゃんは何度も失敗をくり返すことで、立って歩くことを
脳が学習するのだと考えたのです。

そこで堀尾さんは、左手の親指が動くことをイメージして
親指に意識を集中し「動け、動け」と念じ続けたのです。

病院の普通のリハビリや食事等をする以外は、暇さえあれば
脳のリハビリを朝から晩まで、何千回も何万回も行ったそうです。

❖奇跡の回復

そんな脳のリハビリを開始してから4日目のこと、左手の下に入
れていた右手に、かすかに左手の親指の動きが感じられたのです。

この時の喜びは人生で最高だったと堀尾さんは語っていました。

その後は、左手の人差し指、中指、薬指、小指、腕、
足の指、から歩くまで、トントン拍子に動くようになり、
とうとう2ヶ月で完全に歩けるようにまでなったのです。

まさに奇跡の回復ですね。

驚いたことに2ヶ月で退院した堀尾さんは、すぐに仕事に復帰して
脚立に登った写真まで見せてくれました。

でもどうして堀尾さんの左半身麻痺は治ったのでしょう。

実はご本人も病院も気づいていなかったのですが、
堀尾さんが考えた脳のリハビリは

最新の脳科学に基づく脳卒中ニューロリハビリテーション
という最新のリハビリの方法だったのです。

◆脳卒中ニューロリハビリテーションとは

ニューロとは神経のことで、神経リハビリとも言われる方法です。

脳の神経に働きかけて、新しい神経回路を作り出すことで
脳卒中による片麻痺(半身不随)を治療する最新の
リハビリテーションなのです。

新しい神経回路がどうやってできるのか私にはまだわからない
のですが、66歳の堀尾さんでも新しい神経回路ができるとは
驚きでもあり、うれしいことです。

この方法は脳出血だけでなく、脳梗塞などの他の神経障害にも
応用できるといいます。

これからは脳卒中による片麻痺が治る時代になるのです。

◆まとめ

がんになることよりも心配であった、脳卒中による半身不随は、
治らないものと思っていました。

しかし、脳卒中ニューロリハビリテーションによって回復
できることがわかり、本当にうれしくなりました。

奇跡の回復をされた堀尾さんは、念願の初孫を抱くことが
でき、3年後の現在も、階段をスタスタ降りたり登ったり
お元気でお幸せに暮らしておられます。

一日も早くニューロリハビリテーションが一般に広まって
欲しいですが、もし私が脳卒中になることがあったら、
早速堀尾さんの方法で回復しようと思います。

その前に食事や運動に気をつけて動脈硬化を起こさないように
することも大切ですね。

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19 Responses to “脳出血の後遺症左半身麻痺から奇跡の回復!最新のリハビリ法とは”

  1. 畠山幸恵 より:

    2015
    くも膜下出血で左半身麻痺

    足には麻痺は無く
    上肢に麻痺が有り
    左手が動かずとても不便な思いをしています

    ミラーセラピーを毎日して
    脳をだましています。

    新回路を作るために
    動く妄想をしたりしています。

    • 元気ナース より:

      畠山様 こんばんは!コメントありがとうございます。

      頑張っておられるのですね。
      記事の 堀尾さんは、左手の親指が動くことをイメージして
      親指に意識を集中し「動け、動け」と念じ続けたそうです。

      病院の普通のリハビリや食事等をする以外は、暇さえあれば
      脳のリハビリを朝から晩まで、何千回も何万回も行ったそうです。

      脳のリハビリは何千回も何万回も行う必要があるようですね。
      でも一旦動き始めると次々に動くみたいですから、あきらめずに
      続けて下さいね。 元気ナースより。

      • 牧野総 より:

        三年前に脳梗塞を発症しました。去年の三月より社会復帰が」できて、今では毎日会社に通勤いたしておりますが、いかんせん左手の麻痺がどうにも回復せず毎日辛い思いをしております。何とか機能が回復してくれんないかと試行錯誤を繰り返す日々で少しも進展いたしません。何かよい策でありましたらお教えください。

        • 元気ナース より:

          牧野総様 コメントありがとうございました。お返事が遅くなり申し訳ありませんでした。
          三浦様への返信に、ニューロリハビリテーションを実施している病院を記載しましたので
          お近くの病院で診てもらってはいかがでしょう。最近はかなり進歩したようですよ。
          まず電話をしてから行ってくださいね。

  2. 小長井義雄 より:

    私も5年前に脳出血を患い左半身に麻痺が有ります。何とか杖無しで左足を引きずりながら仕事をしていますが左手が全く機能していません。
    何か継続出来良い回復方法が有ればお教えください。宜しくお願い致します。

    • 元気ナース より:

      小長井様 コメントありがとうございます。お返事遅れてごめんなさい。
      私も経験不足でなかなか良い方法が見つからないのですが、記事で
      紹介しているニューロリハビリテーションの本が一番良いと思います。
      リハビリによって新しい神経を作るのです。時間はかかるのですが。
      試してみて下さいね。

    • 元気ナース より:

      コメントありがとうございました。お返事が遅くなり申し訳ありませんでした。
      三浦様への返信に、ニューロリハビリテーションを実施している病院を記載しましたので
      お近くの病院で診てもらってはいかがでしょう。最近はかなり進歩したようですよ。
      まず電話をしてから行ってくださいね。

  3. 山田順里愛 より:

    先月夫が脳梗塞で右片麻痺と言語障害になりました。全く動くことのない手と足。何を言っているかわからない言葉。どん底でした。毎日足の親指のマッサージで脳を刺激し血流を良くしてます。34日目ですが何も持たずに立ち上がることができ右手も髭剃りが持てるまできました。脳のリハビリで完全復活目指します。

    • 元気ナース より:

      山田様 コメントありがとうございます。
      すばらしいですね。
      >34日目ですが何も持たずに立ち上がることができ右手も髭剃りが持てるまできました。<
      これって、以前ならまさに奇跡の回復です。
      ここまでくれば、あとはとんとん拍子に回復できるのではないでしょうか。
      堀尾さんは2カ月で歩けるようになったそうですから、もう少しですね。

      >脳のリハビリで完全復活目指します。<というたのもしいお言葉に、ご主人への愛と大いなる
      やる気を感じて、私もとても嬉しいです。よろしければまた経過をお知らせくださいね。

  4. 美和欣巳 より:

    はじめまして。
    初めて訪問致しました。
    3年前に脳出血を起こし、左片麻痺です。
    退院後、現在は、週1回の訪問リハビリと、週1回の通所リハビリのお世話になっており、主にサイドウォーカーを用いての歩行訓練をしています。左上肢は、ミラーセラピーを受けていましたが、頓挫させてしまいました。また、半年ほど前に山元式の鍼灸を受けましたが、上肢、肘に多少の変化があったものの、医療保険の適用が中止され、頓挫してしまいました。
    記事にございました脳のリハビリを模索しておりましたところ、こちらにたどり着きました。

    これまでの反省といたしまして、「即効性」を期待し勝ちでしたので、腰を据えて、取り込みます。
    また、ご教示下さい。

    ちなみに、退院後に職場復帰をいたしましたが、車椅子での就労が困難でしたので、退職をし、セラピストさん向けのコンサル会社を起業致しました。

  5. 美和欣巳 より:

    書き忘れました。
    年齢は56歳です。
    発症は53歳でした。
    急性期、回復期を合わせ、1年弱、入院をしておりました。
    幸いなことに、高次機能障害、失語は無く、顔面麻痺による、話し難さを除けば、会話に支障はございません。今週から、改めてSTさんの指導を受け始めます。

    • 元気ナース より:

      美和欣巳様
      コメントありがとうございます。
      セラピストさん向けのコンサル会社を起業されたとは
      素晴らしいですね。
      頑張って下さい。
      私の方こそ色々教えていただきたいです。

      • 美和欣巳 より:

        ご返信をありがとうございます。
        その後、脳神経科のドクター、セラピストの上席の方々に、ニューロリハビリに関する見識を尋ねてみましたが、どの方も消極的で張り合いがございませんでした。むしろ若いセラピストさんが、目を輝かせて、お話しを聞いて下さいます。「患者の心に寄り添う」という理念は、時間の経過とともに失われてしまうものでしょうか。
        さて、11月からいよいよ
        セラピストさん向けの勉強会の講師を始める事になりました。特に、患者さん、利用者さんとのコミュニケーションの取り方をテーマに始めます。

      • 美和欣巳 より:

        早いもので、前回の書き込みから2年が過ぎようとしています。
        リハビリの時間は、止まったように感じられるのに、時の速度の速さに驚かされるばかりです。
        あれから、諦めることもなく、週2回のリハビリを続けております。感覚神経に変化は無いものの、4点杖を使っての歩行訓練にステップアップをし、麻痺側に過重を掛けることが出来るまでに変化致しました。
        ただ、「残された能力を活かして、」という方針には、未だに抵抗感があり、訓練ではなく治療を期待する自分を棄て切れません。それにより、セラピストさんとの衝突も頻繁で、申し訳なく思う、反省の毎日です。
        発症後5年、焦りを消せない日々が続いております。
        「この体を受け入れられない」と言われることに、更に焦ります。夢や目標を持ち続けていたいです。
        私の壮大な夢は、自宅の隣のコンビニに歩いて行き、好きな時に好きな物を買いたいです。

        • 美和欣巳 より:

          また2年ぶりの書き込みです。
          どうやら、このサイクルで、身体の様子を報告したがる脳の様です。
          その後も週2のリハビリを続けております。
          発症後7年が経過しております。
          2年前は、4点杖歩行を始めておりましたが、現在は、ロフト杖、T字杖を使用しての歩行訓練をしております。まだまだ30m程度の歩行ですが、健側の筋力維持が出来ているために、日常動作のしやすさに大きく役立っております。もしもリハビリを諦めてしまっていたら、きっと寝たきりになっていただろうと思います。動こうと思えるので、たまの外出も楽しめております。

          • 元気ナース より:

            美和欣巳様 こんばんは!
            2年ぶりのコメントありがとうございます。
            よく覚えていてくださいましたね。
            お返事遅くなりすみません。

            リハビリを継続して30mほど歩けるようになられたとのこと。隣のコンビニエンスストアには買い物に行けるようになりましたか?
            セラピストさん向けのコンサルもなさっていますか?
            すばらしい生き方ですね。

            私の方は、夫(77歳)が次々と病気になり、
            胃がん、喉頭がん、無呼吸症候群、不整脈、心臓弁膜症と入院や病院通いの付き添いやら、
            おまけに300坪の家庭菜園を私が一人でやることになり、大忙しでブログはずっとお休みです。

            幸い自家栽培の特性ウコン粉末が効いたと思われ、がんは消滅したのですが、心臓が悪いので一回でそれこそ30mぐらい歩くのがやっとになり
            ました。

            私は卓球できたえたり、健康法を研究しているのでますます元気なのでなんとかなっています。
            夫は私より先に死にたいからと、健康に良いことを実行しようとしないので、困っています。
            でも、自分の弟や叔父ががんで亡くなっているので、ウコンだけは飲んでいたのですが。

            お休みしているブログを訪問してくださる方がおられるのですから、もう少し落ち着いたらお役に立つ記事を書こうと思います。
            ありがとうございました。
            リハビリ続けてくださいね。
            元気ナースより

  6. 三浦英樹 より:

    1017年3月に右脳こうそくを発症し、半年間入院し退院してから半年が過ぎデイサービスに通ってのリハビリも週に4回、しかし効果が出ているのか疑問です
    このブログに出会ってからは毎日指が動くように念じる毎日が半年を過ぎました
    果たして効果が出るのでしょうか?

    • 元気ナース より:

      三浦様 コメントありがとうございました。
      指が動くように毎日念じておられるとのこと。
      ブログに記載の人は、脳のリハビリを朝から晩まで、何千回も何万回も行ったそうです。
      三浦様は、どれぐらい行いましたか。何千回も何万回も行っても効果がないならば
      専門病院で診てもらったらいががでしょう。

      ニューロリハビリテーションを実施している主な病院を調べましたので、お近くの病院に
      電話で詳細を聞いてからかかってみてください。

      ●江戸川病院リハビリテーション|東京都江戸川区 http://www.edogawa.or.jp/centers/reha/reha_annai.html
      ※ 外来受診を希望される方は事前の予約が必要となります。
      江戸川病院 『医療福祉相談室』03-3673-1221(代表)までご連絡ください。

      ●医療法人三州会 大勝病院 http://ookatsu.jp/rihabiri
      〒890-0067 鹿児島市真砂本町3番95号 

      ●福岡青洲会病院 http://www.f-seisyukai.jp/consult/rehabilitation.html
      TEL 092-939-0010

      ●金沢医科大学 http://www.kanazawa-med.ac.jp/~hospital/
      〒920-0293 石川県河北郡内灘町大学1-1 TEL 076-286-3511

      ●栃木県医師会塩原温泉病院-県北総合リハビリテーションセンター
      http://www.shiobara-hp.jp/doc/11006.html

      ●大岡山駅の上東急病院 http://www.tokyu-hospital.jp/section/department/rehabilitation_d/
      東急目黒線・大井町線「大岡山」駅徒歩0分 TEL 03-3718-3331

      ●医療法人仁寿会石川病院 http://www.ishikawa-hp.or.jp/medical/medical15.html
      〒671-0221 姫路市別所町別所2丁目150番地
      Tel : 079-252-5235(代表)

      ●社会医療法人大道会森之宮病院 https://www.omichikai.or.jp/morinomiya_h/department/neuro_rihabiri
      〒536-0025 大阪市城東区森之宮2丁目1-88
      TEL 06-6969-0111 FAX 06-6969-8001

      ●京都大原記念病院 https://kyotoohara.jp/treatment/tms.php
      〒601-1246 京都市左京区大原井出町164
      TEL:075-744-3121

      お近くの病院が見つからない場合は、
      「ニューロリハビリテーション実施病院」などで検索すればまだまだ
      見つかると思います。
      あきらめないで追求してみてくださいね。

      • 三浦英樹 より:

        元気ナース様返事ありがとうございます
        あさから晩まで左手とにらめっこしてるので何千何万回とやってるつもりですが、なかなか難しいですね。
        また、ニューロリハビリを実施している病院の情報もありがとうございます、
        しかしながら、通常の通院に加えてさらに病院に通うのはなかなか難しいです。

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