脳卒中後遺症のリハビリと生活術!身近な人が倒れた後の対処法!
脳卒中とは脳出血、脳梗塞、くも膜下出血の総称
です。
医学の発達により、脳卒中で亡くなる人は減って
きましたが、脳卒中で倒れた後に後遺症が残ること
が多く、その後のリハビリや生活が問題です。
脳卒中の予防や治療の解説本はたくさんあるのです
が、脳卒中で倒れた後について書かれた本は確かに
少ないです。
今回、『身近な人が脳卒中で倒れた後の全生活術
誰も教えてくれなかった90のポイント』
(待島克史著、落合卓〈医学博士〉監修、時事通信社)
という本がzakzak夕刊フジ(2017年5月26日)で
話題になっていました。
著者の妻が脳梗塞で左まひの後遺症を負った実体験
を基に、発症後の生活術を当事者目線でまとめたもの
で、血の通った実用書なのだそうです。
このブログの筆者・元気ナースも、ブログのコメント
で時々読者から質問を受けて、困っていましたので
ご紹介しようと思います。
この記事の目次
◆リハビリテーション病院の選び方
❖自宅から近い方が良いとはかぎりません
脳卒中は初めは急性期病院で治療しますが、発症から2カ月以内に
リハビリ病院に転院しなくてはならない決まりがあります。
そのため私が脳外科の看護師だった頃も、大抵の人は自宅の近所の
病院に転院していました。
どの病院でもやることは同じと新米看護師の私も思っていたのです。
❖リハビリ病院によって得意分野が異なる
リハビリ病院は病院によって得意分野や方式がちがうとのこと。
- 脳卒中の後遺症患者を得意とする病院
その中で、土日も休まずに訓練を行っている病院 - 脊髄損傷など整形外科系の患者が得意な病院
など、対象患者に違いがあり、よく見極めることが大事なのだ
と著者は指摘しています。
脳卒中は発症後6カ月以内のリハビリの分量と方法で、回復の
度合が全く違ってくるので、土日も休まずやってくれる病院
が良いそうです。
❖入院生活の充実度を調査する
- 毎日入浴できるか
- 食事は和食か洋食か
- 食事の内容を選択できるか
- 食事場所は、部屋か共有スペースか
※食事はできるだけ大勢で食べる方がおしゃべりもできて
お互いの回復度合いが観察できて励みになって良いと著者。
❖入院費用を調査する
治療や入院が長引くとお金がかかるので、社会保障や民間の
保険以外に公的年金である「障害年金」を受け取ることが
生活の大きな支えになります。
ところが、驚いたことに、障害年金制度は、病院関係者や
ケアマネジャーも理解度が低く、申請法は自分で調べるしか
ないのだそうです。
※本当でしょうか。今の時代にそんなことがあるのかと、不思議
になります。
※私が2番目に勤務した病院の訪問看護ステーションでは、生活
保護の手続きまでお手伝いしていましたよ。
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◆障害者年金の申請方法
本書では、具体的な申請の手順が示されていて、社会保険労務士
による代行サービスも紹介されているので、煩雑な手続きのため
に、申請を諦めていた人でも大丈夫とのことです。
◆その他について
- 福祉用具の選び方
- ケアマネやヘルパーとの付き合い方
- 身体障害者手帳の活用法
- 患者や家族のメンタルケア
例)発症前と今を比較しない
親戚や子供をあてにしない
励まし合える仲間を見つける
など、「不安の中にいる人に、そっと寄り添うような血の通った
実用書です」と、編集した植松美穂氏が話したように、心強い助け
になると思われる本ですね。
◆まとめ
筆者もどちらかというと、脳卒中の予防法とか、
脳梗塞のチェック方法!FASTを覚えておいて
などに興味を持っていました。
最近、脳出血の後遺症左半身麻痺から奇跡の回復!
最新のリハビリ法とは
に書いたように、脳卒中ニューロリハビリテーション
(神経リハビリ)に興味を持ち始めたところです。
しかし、脳卒中で倒れた後の生活についてはあまり考えたことが
ありませんでした。
生活の土台がしっかりしていなくてはリハビリもうまくいかない
ことに今回改めて気付かせていただきました。
自分や身近な人が脳卒中で倒れた後にはどうしたらいいのか、一度
は考えてみましょう。
自信がないときに役にたつのが
『身近な人が脳卒中で倒れた後の全生活術』
(待島克史著、時事通信社刊)だと思います。
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