脳梗塞の最新治療法!後遺症が残らない8時間以内の血管内治療とは

脳梗塞とは脳の血管がつまって、脳の機能のsick_ninchisyou_noukekkan.png脳梗塞
一部が壊れてしまって働かなくなる病気です。

その血管の詰まり(血栓)を除去する最新の
治療法・「血管内治療」をご紹介します。

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◆脳梗塞の「血管内治療」の役割

2005年10月に保険適応になった血栓(血のかたまり)を溶かす
薬「t-PA」の点滴によって、脳梗塞が発症してから4時間半
以内であればほとんど後遺症なく治るようになりました。

しかし「t-PA」は検査や診断のため、3時間半以内には
専門病院に到着しなければならないことや

「過去に脳出血を起こしたことがある」、「血圧が非常に
高い」などの条件があると実施できないなどの欠点があります。

そこで、その欠点を補うのが新しい治療法である血管内治療です。

11月2日の今日の健康で紹介された方法をまとめておきます。

◆脳梗塞の「血管内治療」が行われるケース

❖脳梗塞が発症して4時間半が過ぎた時

脳梗塞が発症して4時間半が過ぎると、血栓を溶かす薬「t-PA」
が使えなくなります。

その理由は、脳梗塞が発症すると血管が詰まるので血液が流
れなくなるため、血管に酸素と栄養が届かなくなり、細胞が死
んでしまいもろくなります。

そこへ血栓を溶かして血液を流すと、血管が破れて脳出血に
なってしまうのです。その限界が4時間半なのですね。

「血管内治療」は、血栓を溶かすのではなく、血管に詰まった
血栓をひっかき出す方法なので、8時間以内であればなんと
か間に合うという方法なのです。

❖太い血管に大きな血栓が詰まった場合

太い血管に大きな血栓が詰まると、「t-PA」を流してもなかなか
かたまりは溶けません。

そんなふうに「t-PA」効果が得られない場合にも「血管内治療」
が行われます。

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◆血管内治療法

血管内治療法は、脚の付け根の動脈からカテーテル(細い管)
を脳の血管に送り込む方法です。

カテーテルの先端についた「デバイス」という器具で脳の血管
に詰まっている血栓を取り除き、血流を再開させるのです。

❖ステント型デバイスによる血管内治療法

金属製の筒状の網目であるステントを細く折りたたんでカテーテル
の先端に付け、カテーテルを血栓が詰まっている場所まで挿入
します。

目的の場所にステントが届いたらステントを広げて血栓をからめ
とり、ステントと一緒に血栓を抜き取り血液を流す方法です。

❖吸引型デバイスによる血管内治療法

吸引機の役目をするデバイスをカテーテルの先端に付けて、血栓が
詰まっている場所まで送り込みます。

血栓の場所に到達したら、手元のスイッチを入れて血栓を吸い取り
吸い終わったら、慎重にカテーテルとデバイスを引き抜きます。

ステント型は硬い血栓をからめとり、吸引型は柔らかい血栓を
吸い取るのに適していると思われます。

これらの機能的で安全性の高いデバイスが開発されたために
8時間以内に治療をすれば、後遺症を残さず回復するケース
が増えてきたそうです。

脳梗塞は時間との勝負ですね。まず発見することが大事です。

そのためには
脳梗塞のチェック方法!FASTを覚えておいて

◆血管内治療後の再発予防

血管内治療で血流が再開しても、脳梗塞の原因である動脈
硬化と心房細動への対策をしないと、再発してしまいます。

治療後1年以内に約5%、5年以内に約20%の人が再発
すると言われています。

❖再発予防薬の使用

動脈硬化による血栓の予防には抗血小板薬であるアスピリン、
クレピドグレル、シロスタゾールの3種類があります。

心房細動により心臓の中に血栓ができるのを予防する薬には
抗凝固薬としてワルファリンや新しく登場したダビガトラン、
リバーロキサバン、アピキサバン、エドキサバンがあります。

いずれもよく担当医と相談して適した薬を選ぶことが必要です。

◆まとめ

脳梗塞の最新治療法は、「8時間以内の血管内治療」です。

脳梗塞が発症してから4時間半以上経過してしまうなど、
血栓を溶かす薬「t-PA」が使えない場合に行われる治療法です。

カテーテルの先にステントをつけて足の付け根の動脈から血栓
のできた場所へ送り、血栓をステントでからめ取る方法と

カテーテルの先に吸引器を付けて血栓まで送り、手元のスイッチ
をオンにして吸引器を作動して血栓を吸い取る方法があります。

すごいことができるようになったのですね。
8時間以内であれば、なんとか間に合うと思われます。

それには脳梗塞の初期症状FASTを覚えておくことです。

そして再発予防の薬を飲み続けることも大切です。

※費用については保険が使えない自由診療になります。
ケースによって異なりはっきりしないようなのですが

1割負担で10~20万円程度ではないかと思われます。

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