水飲み過ぎの症状に注意!脱水と間違える危険あり!その対策は

マラソンや駅伝大会で、選手がふらふらしてwalking_group.pngウォーキング
意識がもうろうとしていると、多くの人々は
脱水が原因と考えると思われます。

ところが、脱水と同じような症状が、水の
飲み過ぎでも生じることはあまり知られて
いないようです。

過度の飲水と過度の脱水(熱中症)の両方
を回避する対策について調べました。

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◆運動性低ナトリウム血症

運動によって、大量に汗をかき、その結果大量に水を飲むと、
血液中のナトリウム(塩分)濃度が急に下がる状態を運動性
低ナトリウム血症と言います。

では運動性低ナトリウム血症とはどんな症状が生じるので
しょう。

❖低ナトリウム血症の症状

血圧低下、めまいやふらつき、吐き気、むくみ、けいれんや昏睡
(こんすい)、しまいには死亡する場合もあります。

❖低ナトリウム血症になりやすい人

体重が軽く、レース時間が長い初心者は、トップランナーほど汗
をかかないのに、水をたくさん飲んだ方がよいと思っているので
水を飲み過ぎる傾向があるから注意するようにと

日本ランニング学会は述べています。

最近は健康増進のためにと、ランニングを始める高齢者も多いの
で注意が必要ですね。

◆過度の脱水(熱中症)

炎天下や暑い室内で長時間、労働や運動をしていると、体内に熱
がこもって、脳そのものの温度が上昇することで色々な症状が
発生します。

❖過度の脱水による症状

体内に熱がこもると、熱を外に排出して体温を下げようとして
皮膚の血管が広がるために血圧が下がります。

その結果、血流が減ってめまいや立ちくらみ、一時的な失神が
起こり、酸素が減るので呼吸数や脈拍数が増え、唇のしびれなど
も生じます。

また全身の倦怠感や吐き気、おう吐、頭痛などが起こり、脳への
血流が減るために、気を失ったり、突然倒れたりします。

❖運動による体重減少は2%まで

日本体育協会の「スポーツ活動中の熱中症予防ガイドブック」
では、運動による体重減少が体重の2%を超えないような水分
補給が望ましいとしています。

日頃からランニングの前後に体重を測って、どれぐらい汗を
かけば体重が2%減るかを把握していると良いかもしれません。

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◆過度の飲水と過度の脱水の両方の原因は同じ

上記の運動性低ナトリウム血症と過度の脱水(熱中症)の症状
をご覧になって、似ていることがおわかりいただけたでしょうか。

根本的には、両方とも、ナトリウム(塩分)が減って、血圧が
異常に下がることが原因です。

では塩分をとればいいではないかと思いますが、簡単にそうは
いかないようです。

❖塩分の取り過ぎの危険

今度は塩分を取り過ぎると
高血圧、腎臓機能の低下、むくみ、骨そしょう症、胃がんなど
の危険が高まります。

◆過度の飲水と過度の脱水の両方を回避する対策

スポーツ医学の専門誌に掲載されたガイドラインでは、
「過剰な水分補給による低ナトリウム血症と過度の脱水の両方
を回避するには、のどの渇きという人体に備わるメカニズムを
利用するとよい」とあり、運動時の水分補給はのどが渇いてか
ら行うことを推奨しています。

なるほどと思いますが、これは、若くて腎臓に異常がない人
だけに当てはまる方法だと思います。

高齢者は、感覚がにぶくなっていて、のどの渇きに気付きにく
くなって熱中症になる人が多いのです。

また最近は高齢者でもマラソンをやる人が増えています。
のどの渇きに鈍感な高齢者はどうしたら良いでしょう。

❖塩分を適切に摂取するには

健康な若者は、のどが渇いたら水を飲むだけで問題はないよう
ですが、それ以外の若者やのどの渇きに鈍感な高齢者にとって

過度の飲水と過度の脱水の両方を回避する方法は、一般的に
汗をかいたら、0.1~0.2%の食塩を含む水を飲むのが良いと
されています。

0.1~0.2%の食塩水とは、1ℓ(リットル)の水に1~2g
(グラム)の食塩を溶かした水です。

日本人の成人の食塩摂取量は1日あたり平均して10.2g(厚生労働
省の目標量は男性8.0g、女性7.0g)ですから、汗をかいたとき
1~2gの塩分をとっても、大した影響はないでしょう。

❖スポーツドリンクや経口補水液について

市販のスポーツドリンクは、塩分はどれでも0.1~0.2%に調整
されているので大丈夫ですが、糖分も3~6%含まれています。

糖分は保水力があり、水分の吸収が良くなる、飲みやすい、
エネルギー補給のためになどで入れられているのですが、

スポーツ中は、エネルギーが必要なので糖分があっても問題ない
としても、スポーツや労働をしていないで汗をかいた場合は
糖分の取り過ぎになり、肥満や糖尿病の原因になってしまいます。

スポーツや労働をしないときの汗は、塩分をあまり排出しない
ので、病院や介護の現場では、スポーツドリンクを水やお茶で
2倍に薄めて飲むように指導しています。

筆者も運動をしないときはスポーツドリンクを2倍に薄めて
飲んだ方が飲みやすいと感じます。

経口補水液は、中程度以上の脱水症用に、塩分が多めになって
いますので、普通は飲みにくいです。

めまいや立ちくらみ、頭痛などの症状がでたら飲むのが良いと
されています。

用途に合わせて飲むようにしましょう。

◆まとめ

水を飲み過ぎても、脱水になっても、ナトリウム(塩分)が不足
して血圧が下がり、同様な症状が起こることが分かりました。

日頃運動をしている人は、水だけをがぶがぶ飲むことはないと
思うのですが、初心者は塩分が必要なことをまだ知らない人も
いるのかも知れませんね。

そういう人がいたら教えてあげて下さい。

過度の飲水と過度の脱水の両方を回避するには、運動して汗を
かいたらスポーツドリンクをのみ、運動をしないでも汗をかく
ときは、スポーツドリンクの糖分が多すぎるので、2倍に薄めて
飲むようにしましょう。

経口補水液は中程度以上の熱中症に適しています。

何事も多すぎはいけませんね。

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