主治医が見つかる診療所で肺年齢を改善する4つの方法が紹介!
2020年5月28日放送の主治医が見つかる診療所で
肺年齢を改善して病気に強い体にする、
4つの方法が紹介されました!
教えてくれたのは
山王病院 呼吸器センター長(呼吸器外科)の奥仲哲弥 医師、
池袋大谷クリニック 院長(呼吸器科)の大谷義夫医師、
北里大学病院・北里大学大学院 教授(整形外科)の高平尚伸医師、
かわむらクリニック 院長(内科・外科・漢方内科)の川村 明医師
の四人です。
早速、わかりやすくまとめます。
この記事の目次
◆1.鼻歌を歌う方法・担当奥仲哲弥医師◆
中野区民合唱団のメンバーは、肺年齢が実年齢より若い人が
多いことがわかりました。
その理由は、歌を歌うだけでなく、鼻歌を歌うからなんだとか。
では、鼻歌を歌うと、どうして肺が若返るのでしょう。
❖鼻歌が効果的な理由❖
肺の下にある横隔膜(おうかくまく)は、肺を下から押し上げる
ポンプの役目をする筋肉です。
口から息を出すのは簡単ですが、鼻から出すのは、非常に難しい。
鼻の穴は小さいので、より強く横隔膜を使わなければなりません。
それで、鼻歌は効率良く横隔膜が鍛えられ、すぐ上にある
肺の機能もアップして若返ることになります。
❖横隔膜を鍛える鼻歌のやり方❖
1)最初に息を吐いて、自然に吸ってから鼻で歌う。
2)一息でゆっくりなるべく長く歌う。
3)「海は広いな大きいな」まで一息、10秒で吐ききる。
4)好きな歌でいいので、ひまがあれば続ける。
鼻歌は、歌詞を覚えなくてもいい、道具がいらない、
家で気軽にできるので、とても良い方法ですね。
◆2.海女さんの口すぼめ呼吸法◆
番組が取材した海女さんたちは、平均年齢75歳で、
実年齢80歳の人の肺年齢は75歳。
全員肺年齢が実年齢より5歳以上若く、
20歳も若い人もいます。
どうして海女さんたちの肺年齢は若いのでしょう。
❖海女さんの肺年齢が若い理由❖
海女さんの肺年齢が若い理由は、
水圧による負荷と呼吸法にあります。
●水圧による負荷
海の中で10m潜ると、体には陸の約2倍の水圧がかかり
ますので、海女さんたちは、体に負荷をかけて運動
することになり、
横隔膜を含めて、20種類もあるという呼吸筋が
自然に鍛えられるといいます。
肺そのものには筋肉がないので、呼吸筋が鍛えられる
ことで肺の機能が高まるのです。
※それにしても、呼吸筋が20種類もあるとはびっくりしました。
●海女さんの呼吸法
海女さんが海から上がったときの呼吸法は、
ヒューという音がする口笛で、昔から磯笛(いそぶえ)と
呼ばれていて、
磯笛を吹くと、とても呼吸と体が楽に
なるのだそうです。
この磯笛は、呼吸のリハビリに行われている
口すぼめ呼吸法に似ています。
※口すぼめ呼吸法とは
息を吐く時に口をすぼめると、出口で一旦抵抗がかかり、
空気の通り道である気道内の圧力が上昇します。
これによって、細い末梢気道までずっと上昇して
細い気管支が開き、たまった空気が出やすくなるという
呼吸法です。
❖海女さんの口すぼめ呼吸のやり方❖
海女さんの口すぼめ呼吸法は、
海女さんの肺年齢を若くしている
水圧による負荷とリハビリの口すぼめ呼吸法を
合わせた方法です。
それは、口すぼめ呼吸をする時、
腹式呼吸も同時にするというやり方です。
1)2秒かけて鼻から息を吸いお腹を空気で膨らます。
2)口をすぼめながら6秒かけて細くゆっくり息を吐く。
3)その時、お腹にたまった空気を全部押し出すように
お腹を引っ込めること。
4)これを1日5回程度行う。
※余談ですが、健康診断のとき、白衣をみると
血圧が上がる人は、この口すぼめ呼吸を3回やって
から測定すると、自律神経が安定して、正常な血圧
が出ると言われています。お試しください。
❖補足・シャボン玉トレーニング❖
小さいお子さんやお孫さんと遊びながら呼吸筋を
鍛えられる方法がシャボン玉トレーニングです。
簡単に自然に呼吸筋が鍛えられます。
シャボン玉トレーニングのやり方は
細く長く息を吐き、一息で大きなシャボン玉を膨らます
だけです。
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◆3.浅い呼吸の改善ストレッチ・担当高平尚伸 医師◆
現代人は、呼吸が浅くなっていて、酸素を充分に
取り込めなくなっているとのこと。
その原因は、昔は新聞を広げて読んでいたので
自然に両腕を広げて両手で持って新聞を持つため、
肩が広がって深い呼吸ができていました。
しかし、現代は、スマートフォンを使用する人が多くなり、
背中を丸めてスマホを読んだり、いじったりするため
巻肩(まきがた)になっているんです。
巻肩とは、両方の肩が前に出て体を包み込むように
内側に入り込んでいる肩のこと。
この状態が長く続くと胸の筋肉(大胸筋)が縮こまり、
肺が広がらないので、呼吸が浅くなり
充分な酸素を取り込めなくなるのです。
❖浅い呼吸の改善ストレッチが効果的な理由❖
巻き肩になると背中が丸まり大胸筋が縮こまる
ので肺の機能が落ちてしまいます。
ストレッチで大胸筋をグッと伸ばして
やわらかくすると血流が良くなり
深い呼吸ができるようになります。
また背中の丸まりを治すために、
背中の骨(けんこうこつ)の引き寄せストレッチを
するとやはり巻肩が改善され、呼吸が深くなり
肺の機能が高まります。
●巻き肩チェック法
リラックスして立ち、両手を下に垂らしたとき、
手の甲が前を向き、前から見て中指まで見える人は、
腕が前に回っている証拠で、巻き肩になっている
恐れがあります。
❖大胸筋ストレッチのやり方❖
1)手を体の後ろで組んで伸ばし、鼻から大きく息を吸い込む。
2)10秒ほどかけてゆっくりと上を向き、口から息を吐きながら
腕を上げていく。
3)この時、肩甲骨を寄せるように意識するのがポイント。
4)それから2~3回大きく呼吸する。
※手を組むのが困難な人はタオルを使ってもよい。
❖肩甲骨引き寄せストレッチのやり方❖
1)両手でタオルを肩幅よりやや広めに持ち左右に引っ張る。
2)両手を頭の上に持ち上げて伸ばす。
3)両手でタオルを左右に引張りながらヒジを曲げて
頭の後ろにおろず。
4)これをゆっくりと10回ぐらいくり返す。
❖補足・脇腹(わきばら)ストレッチのやり方❖
脇の骨(肋骨)間の筋肉である肋間筋(ろっかんきん)
を伸ばして肋骨を広げる運動は
胸部の骨格がが大きく広がるので、肺も膨らんで
呼吸がしやすくなります。
1)片方の手を頭の後ろに、反対の手は腰に当てて、鼻で大きく
息を吸う。
2)息をゆっくりと口から吐きながら、
頭に当てた方のヒジを持ち上げ脇腹を伸ばす。
3)左右2回ずつ1日3回ぐらい行う。
肋骨の間を指でさすりながらやると、肋間筋が効果的に柔らかく
なり、肺機能がよりアップする。
◆4.アンチエイジングヨガ・担当川村明医師◆
アンチエイジングヨガとは、川村医師がアレンジした
誰でも簡単にできるヨガです。
❖アンチエイジングヨガが効果的な理由❖
体を動かしながら、やさしいゆっくりした動きで
行うヨガで、体が柔らかくなると、呼吸が
やりやすくなり、深い呼吸ができて体力がアップします。
❖アンチエイジングヨガのやり方❖
●1.2.3(ワンツースリー)体操のやり方
基本の姿勢は、
足を橫に大きく広げて(肩幅より少し広め)
つま先の角度を45度外に向けて立つ。
息を吸う時は鼻から、吐く時は口から。
1)大きく胸を張って背筋を伸ばし、ゆっくりと息を吸う。
2)ゆっくりと息を吐きながら尾てい骨を両足のかかとの間に
まっすぐおろす。
3)無理せずできる範囲で腰をおろしたら両手で太ももを3回たたく。
4)ゆっくり息を吸いながら立ち上がる。
5)ゆっくり息を吐きながらお尻を3回たたく。
※好きな時間に 1日2~3セット行う。
体をたたくことによって、アドレナリンが出て代謝が上がり
内臓脂肪が燃えるので、ダイエットにもなるとのこと。
●胸張りのポーズ
深い呼吸になれるポーズです。
1)椅子に浅く腰掛け、お腹に力をいれて背筋を伸ばす。
2)両手を首の後ろに軽くあてる。
3)大きく息を吐きながら背中を丸めて、5秒キープする。
4)大きく息を吸いながら上体を起こして天井を見る。
この時、胸を張り、肩甲骨を寄せることを意識する。
5)そのまま5秒キープする。
※1日3回ぐらい行う。
◆まとめ◆
肺年齢が若くなる4つの方法+αをまとめました。
1.鼻歌を歌う方法
2.海女さんの口すぼめ呼吸法+シャボン玉トレーニング
3.浅い呼吸の改善ストレッチ+脇腹ストレッチ
4.アンチエイジングヨガ
でした。
肺に良いということは、全身にも良いということが
わかりました。
一度に全部は覚えられませんが、好きな方法から
始めることですね。
私が一番気に入ったのは、海女さんの口すぼめ呼吸法です。
口すぼめ呼吸と同時に腹式呼吸をするなんて名案です。
深い呼吸をしながら呼吸筋が鍛えられる、一番簡単
な方法だと思います。
どれも簡単ですが、絶対に無理をしないように
しましょう。
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