インフルエンザ予防法!ヨーグルトや意外な方法など12通り
例年より1か月ほど遅れて、インフルエンザが全国的な流行シーズンに入ったと、厚生労働省の発表がありました。
遅れたのは暖冬のせいでしょうか。
そういえばインフルエンザの季節だなあと思い出し、インフルエンザの予防法を復習してみました。
色々調べてみると、お決まりの予防法の他に今まで知らなかった意外な方法も見つかったので12項目(1ダース)にまとめました。
この記事の目次
◆インフルエンザ予防法の12項目
- ヨーグルトを食べる
- 日光浴をする
- ガムを噛む
- 梅干を食べる
- 緑茶を飲んだり、緑茶でうがいをしたりする
- 免疫力をたかめる栄養をとる
- 室温22℃以上、湿度50%以上に保つ
- 適度の運動をする
- 週2回ちょっと熱めのお風呂に入る
- 手洗い・うがいをする
- 人混みをさけ、マスクを使用する
- ストレスと休養をうまくコントロールする
◆各予防法の解説
1.ヨーグルトを食べる
ヨーグルトはすべて乳酸菌やビフィズス菌などが腸内の善玉菌を増やして免疫力をアップする効果があるので、どれでも効果はあると思われます。
最近特にインフルエンザに効くと言われているヨーグルトがあります。
それは母乳の初乳から発見されたというラクトフェリン(多機能タンパク質)を含むヨーグルトです。
ラクトフェリンは、自然免疫力を高めて赤ちゃんを病原菌から守る働きをすると考えられています。
身体に侵入したウィルスを発見して攻撃するスピートが非常に速いのだそうです。
インフルエンザだけでなく、ノロウィルスにも効果が高いと言われています。
私・元気ナースは、花粉症対策として森永乳業のビヒダスプレーンヨーグルト・ビフィズス菌BB536を毎朝50~60g食べています。
もうかれこれ10年ぐらいになるでしょうか。一年中グズグズしていた鼻のアレルギーが4月だけの花粉症になり、ビフィズス菌の効果を感じています。
そのせいかどうかははっきりしないのですが、一緒に食べている夫ともども、10年以上インフルエンザににかかったことがありません。ビフィズス菌も効果があると思われますよ。
また乳酸やビフィズス菌など、身体に有用な微生物(プロバイオティクス)のエサになるオリゴ糖を食べて、腸内の善玉菌が増やすことも有用です。
オリゴ糖は豆、とうもろこし、ごぼう、玉ねぎ、にんにく、ハチミツ、バナナ、牛乳などに多く含まれています。
2.日光浴をする
国立感染症研究所感染病理部の長谷川秀樹部長によると、冬場にインフルエンザが流行しやすい理由のひとつが「日照時間が短い」ことなのだそうです。
この説は聞いたことがありませんでしたが、よく外で遊ぶ子供は風邪をひかないことは昔から言われていますね。
日光を浴びると体内のビタミンDが活性化して、ウイルスを倒す抗菌ペプチドが作られるようになるとのこと。
厚着をしている冬場は手だけでも1日20~30分日光を浴びるだけでビタミンDは充分活性化すると長谷川部長。
また、ビタミンDを多く含むしいたけ、特に干ししいたけを食べるとより効果的だそうです。
3.ガムを噛む
芝大門いまづクリニック(東京都港区)の今津嘉宏院長によると、ガムをたくさんかむと唾液の分泌量が増えて口の中が潤い、 入って来たウイルスをからめ捕って胃の中に落とし、強力な胃酸でインフルエンザウィルスを倒してしまう効果も期待できるそうです。
唾液には殺菌・抗菌作用がある物質も含まれているので、口の中を清潔に保つという利点もありますね。
4.梅干を食べる
和歌山県立医科大学(和歌山県和歌山市)の宇都宮洋才准教授によると、梅干しに含まれる梅酢ポリフェノール (エポキシリオニレシノール)がインフルエンザウイルスの増殖を抑え、感染力を弱める力があることが分かったそうです。
昔から、緑茶に梅干を入れてたべると良いと言われていますね。
5.緑茶を飲んだり、緑茶でうがいをしたりする
静岡県立大学薬学部の山田浩教授は「お茶に含まれる“緑茶カテキン”に、インフルエンザウィルスの体内侵入を防いだり、ウィルスの増殖を防ぐ力があることが、基礎研究で報告されている」と話しておられます。
これは、アメリカの「ジャーナル・オブ・ニュートリション」という栄養学専門誌で2011年に発表された研究結果です。
お茶どころ・静岡の子どもたちを対象に、緑茶を飲んだときのインフルエンザの発症率を調査した研究で、1日2杯緑茶を飲むと、インフルエンザ発症率が38%減少、1日3~5杯緑茶を飲むと、インフルエンザ発症率が46%減少するという結果が出たのです。
46%とはすごいですが、1日3~5杯緑茶を飲むのはちょっと大変ですね。最近はコーヒーを飲むことの方が多いので、冬場は緑茶を増やすとしてもせいぜい1日2杯というところでしょうか。それでも発症率が38%減少するならやる価値はありますね。
緑茶のうがいも効果があるといいますから、うがいもすれば40%以上減になることでしょう。
6.免疫力を高める栄養をとる
インフルエンザ予防だけでなく、免疫機能を高めて感染症の発症リスクを低減させる食品成分が存在することが、多くの臨床試験などを通じて明らかになっています。
その代表的なものは、腸内細菌由来のプロバイオティクス、ビタミンA・C・E、亜鉛、セレンなどがあります。
腸内細菌由来のプロバイオティクスとは前述のヨーグルトなどです。
各成分が多く含まれる食品は
- ビタミンA:レバーや緑黄色野菜
- ビタミンC:果物、ブロッコリー、ピーマンなどの野菜
- ビタミンE:アーモンド、ピーナッツなど
- 亜鉛:レバー、カキ、ココア、ごま、大豆など
- セレン:イワシやカレイなどの魚、コンブ、大豆など
ですので、これらの食品を多く食べて免疫力を高めましょう。
出典:免疫力アップ食品で、インフルエンザ予防 – goo ヘルスケア
スポンサードリンク
7.室温22℃以上、湿度50%以上に保つ
冬にインフルエンザが流行する第一の原因は空気の乾燥です。第二の原因は温度です。
インフルエンザウィルスは、低温、乾燥に強く、高温、高湿度に弱いのです。
ですから冬に流行するのですね。
1961年にG.J.Harperらによって発表された有名な論文survival test with for virusesによると
室温を32℃、湿度を50%で実験すると6時間後にインフルエンザウィルスは全滅するそうです。生存率0%です。
冬に室温32℃はきついですが、22℃ぐらいからウィルスの生存率が5%以下になるので、室温22℃以上、湿度50%以上に保つと良いでしょう。
湿度を高くすると、空気の乾燥によって、のどの粘膜の防御機能が低下することを防ぎ、空中に浮遊しているウイルスが重くなって活動が鈍り、足下へ落ちやすくなるため、さらに予防効果が高くなります。
乾燥しやすい室内では、加湿器などを使い、適度な湿度を保持しましょう。
わが家の冬は、洗濯物を常に部屋の中に干すことで、加湿器を使わずに過ごせています。
好きな時に干して、夜中に取り込むこともできるので、とても便利です。
電気代もかかりません。北国で育った知恵ですね。
8.適度の運動をする
静岡県立大学大学院生活健康科学研究科の今井伸二郎客員准教授によると
運動によって血流が良くなると、血流に乗って免疫細胞が全身くまなくパトロールできるため、異常な細胞や病原体を検知し、素早く対応できる。
また、筋肉を構成するアミノ酸は、免疫細胞の活動に使われる。
このため、運動で筋肉を維持しておくことも免疫力アップにつながる。
と説明されています。
しかし、筋肉痛になるほどのハードな運動はかえって免疫力を下げることがわかっているので、疲れない程度の運動をすることが大事とも言っておられます。
何事もやりすぎはいけませんね。
出典:カゼ・インフルの原因を排除するには (日経ウーマンオンライン)
9.週2回ちょっと熱めのお風呂に入る
以前から入浴するだけでも血行が良くなり、免疫力が高まって、インフルエンザの予防になることが分かっていました。
ですが、最近身体を温めることで増えるというヒートショックプロテイン(熱ストレスタンパク質HSP)なるものが話題になっています。
このタンパク質HSPは、入浴や温泉浴によって体温を38℃まで高めると増えるタンパク質で、傷ついたタンパク質を修復したり、免疫力を大幅にアップして身体を病気から守り健康にする働きをすることが分かったのです
。
入浴法としては、徐々にお湯の温度を40℃から42℃まであげていき、汗がじわじわ出てきて、体温(舌下温度)がほぼ38℃になるのが目安です。
42℃なら10分で体温が38℃になるそうです。炭酸や無機物の入浴剤を使うと体温上昇時間を短くでき、保温力もアップするとのこと。
そして大切なことは、お風呂から出たら、すぐに身体を拭いて、バスローブやトレーナーを着て保温すること、冷たい飲み物ではなくぬるま湯を飲んで身体を冷やさないことです。
週に2回は42℃の熱めのお風呂に入ってみてはいかがでしょう。急に熱いお湯に入ってはいけませんよ。
詳細はこちら⇒修文大学健康栄養学部管理栄養学科伊藤要子教授の研究
「効き目」の秘密は ヒートショックプロテインにあった!
10.ストレスと休養をうまくコントロールする
大きなストレスをずっと受け続けると自律神経のバランスが崩れて免疫力が下がります。
適度な発散をすることがインフルエンザだけではなく、すべての病気の予防になります。
疲れた時は無理をせず休むようにしましょう。
睡眠時間は6時間以上取ることが心身の休養に必要で、すべての病気の予防になると言われています。
11.手洗い・うがいをする
インフルエンザが流行するとお決まりの予防法は手洗い・うがいですね。
インフルエンザウイルスが至る所に付着していますから、外出から帰宅した際に、くっついたウイルスを洗い流す有効な方法なのです。
しかし、インフルエンザウイルスは喉の粘膜についたとたんに細胞に侵入して増殖を始めるため、手洗いは、アルコール性の除菌剤を使った方が良いとのこと。
(芝大門いまづクリニックの今津嘉宏院長より)
また洗う順序としては、まず手洗い、洗顔、最後にうがいをして 手に付いたウイルスをなるべく口や鼻に付けないようにするのは当然ですね。
12.人混みをさけマスクをする
これもお決まりの予防法ですが、
インフルエンザの主な感染経路は、咳やくしゃみによる飛沫感染ですので、 人混みや繁華街への外出は避けるのが当然ですが、やむをえない場合もありますね。
そういう場合はやはりマスクが効果的です。
ウィルスそのものは小さくてマスクの布目を通過するのですが咳やくしゃみの飛沫をブロックしてくれます。
それだけでなく、のどや鼻の乾燥を防ぐので湿気に弱いウィルスを弱らせ、粘膜の機能をアップします。
さらに、冷たい空気の刺激をやわらげ、免疫力の低下を防ぐのです。
ウェットシート入りのマスクならもっと効果がありそうですよ。
マスクはとても効果的なのですが、最後に大事なことは、外出先で使用したマスクは玄関先でポリ袋に密封するなどして、ゴミ箱にすてることです。
家の中にウィルスを持ち込んではいけません。
◆まとめ
以上12項目にわたってインフルエンザの予防法について書きました。
簡単に書くつもりでしたが、あれもこれもお知らせしたいと思っているうちに膨大な量になってしましました。
どれもこれも、なるほどと思ってしまったのです。
ガムを噛むとかヒートショックプロティン入浴法は最近になって知りました。
すべてを実行することは無理ですから、ご自分に合う方法を見つけて実行してくださればうれしいです。
なるべくインフルエンザが流行しませんように。
最近のコメント