血圧の薬(降圧剤)を飲み忘れたらどうする？2回分飲むのは厳禁

ketsuatsu_keisoku.png血圧国民病といわれるほど中高年になると血圧の薬を飲んでいる人は多いのですが、
76歳になるわが夫もその中のひとりです。

幸いというか、薬は血圧の薬だけで朝１回きりなので、
めったに忘れることはないのですが、何かの拍子に忘れることがあるのですね。

そういう時は、午前中なら飲ませますが、午後なら血圧を測って、高ければ飲み、
高くなければ飲まず次の日の朝いつ通り飲むように指示しているのですが。

看護師の私も、仕事を離れてしばらくたっているので、今もこれでいいのかしらと
ふと思って、調べてみました。

製薬会社や医師、薬剤師さん等のサイトを色々調べた結果、
ほどんどが、同じでしたので、まとめてお知らせします。

この記事の目次

どのサイトにも書かれていることは、血圧の薬を飲み忘れても、次に飲む時に
「2回分をまとめて 飲んではいけない」ということです。

2回分を一緒に飲むと分量が多過ぎて、血圧が下がり過ぎる 危険性があるからです。

血圧が下がり過ぎると、ふらふらしたり、脳梗塞になったり認知症になる危険性があるのです。
これだけは気をつけましょう。

血圧の薬を１回でも飲み忘れたら、血圧がすぐ上がってしまう のではないかと
心配になるかも知れませんね。

でも、継続的に飲む血圧の薬（他の薬も）は、血中濃度を一定に保つようにしてあるので、
飲み忘れても、薬の成分は血液の中に残っていますから、

一般的には、急に血圧が上がるようなことは ありません。
何日も飲まないでいると、血中の薬がなくなって血圧が急に上ることがあるので、ご注意下さい。

従って、血圧の薬を止めるときも、急に止めてはいけません。
徐々に減らしていってやめなければならないのです。

高血圧が進んで、複数の降圧剤を飲んでいる人は、それらを全部飲まないと効果が薄れる場合があります。

また、狭心症がある場合など、降圧剤が狭心症にも効果を期待しているので、
飲み忘れると狭心症に影響を及ぼすこともあります。

心配な人は、飲み忘れた時の対処法を主治医にあらかじめ聞いておきましょう。

降圧剤を1日に飲む回数によって、対処法が違います。
また、利尿剤で血圧を下げる場合は、午後に飲むと夜中に何回もトイレに行くことになるので、
午前中に飲むようにしましょう。

1日1回（朝のみ服用） 寝るまでに気づいたら服薬する。
血圧のコントロールだけが目的の場合は、1日飲まなくても良い。
1日2回（朝、夕の服用） 朝食後飲み忘れた場合は夕方までに服薬し、
夕食後の分は寝る前に。夕食後飲み忘れた場合は、寝るまでに気づいたら服薬する。
1日3回（朝、昼、夕の服用） 朝食後飲み忘れた場合、昼までに気づいたら服薬。
昼分は夕食後、夕食後分は寝る前に服薬する。
昼食後飲み忘れた場合、夕食までに気づいたら服薬。昼分は夕食後。
夕分は寝る前に服薬する。夕食後飲み忘れた場合、寝るまでに気づいたら服薬する。

（参考文献：一般向け『高血圧治療ガイドライン』解説冊子高血圧の話
（日本高血圧学会高血圧治療ガイドライン作成委員会）