O型の人が長寿である理由がわかった!東京医科歯科大の研究から

ketsuekigata_character以前から
米国立衛生研究所の疫学者アラシュ・エテマジ(Arash Etemadi)博士
の調査研究で、O型が一番病気にかかりにくく長寿であることが判明
していました。

しかし博士は、そのことが「実に興味深い」と語っているだけで、その
理由については語っていませんでした。

それで筆者(元気ナース)は、とても不思議に思っていたのですが、特
に調べることもしていませんでした。

ところが、今回東京医科歯科大の高山渉特任助教(外傷外科)らが救急
医学の専門誌に2018年5月2日に発表した内容を知って、なるほどと思い
ましたので、お知らせしようと思います。

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◆東京医科歯科大の研究結果

東京医科歯科大の高山渉特任助教らが発表した研究結果とは、

重いけがで救急搬送されたO型の患者は、それ以外の血液型の人に比べ、
死亡率が2倍以上高い

というものでした。さらに

O型は他の型に比べて血が固まりにくく、大量出血する人が多い可能性
がある

というのです。

❖O型は他の型に比べて血液がサラサラである

O型は他の型に比べて血が固まりにくいということは、いわゆる血液が
サラサラであるということだと筆者は気づきました。

血液がサラサラであれば、血栓ができにくいので、心筋梗塞や脳梗塞に
なりにくいということです。

必然的に血液の流れも良くなるので、全身に血液が行き渡り、酸素や栄養
も容易に獲得することができるでしょう。

そうなれば、免疫力も強くなり、がんや感染症にもかかりにくくなります。

その結果、長生きすることになるのは当然ではないかと思えるのです。

このように考えた筆者は、これを証明する研究がないか探してみました。

すると見つかりました。

◆O型の血液型は血栓症のリスクが低い

血液型と血栓症のリスクとの関連について [医療のトピック]
というサイトに2016年のCirculation誌に掲載された、

血液型と血栓症のリスクとの関連を検証した論文が出ています。

この論文では、国民総背番号制を取っているデンマークとスウェーデン
における、輸血ドナーの大規模なデータ(111万人分)を活用して、
ABO血液型と血栓症のリスクとの関連を検証しています。

その結果、やはり
O型と比較して非O型は静脈及び動脈の血栓症のリスクが最大で2倍ほど
高く、AB型が一番高いという結果が得られたというのです。

❖O型の血液が固まりにくい理由

けがをした時や、血栓ができるときは、血液中の血小板が集まって固
まるのですが、O型の人はこの血小板をくっつけるのりの役目をする
タンパク質の一種が少ないことが知られています。

そのために、大けがをすると、大量出血が増えるので他の血液型の人
よりも死亡率が2倍と高くなると考えられているのです。
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◆まとめ

血液がO型の人は血液サラサラで血栓ができる割合が他の血液型の人
の2分の1で長生きするが、大けがをすると死亡する割合が他の血液
型の人の2倍になりますから、多げがに注意しなければなりません。

一方、AB型の人は、大けがで死亡する割合は2分の1ですが、血栓が
できやすいので、食事や運動に留意する必要があります。

A型とB型はその中間です。

血液型は自分で変えることはできませんから、各々の特徴を知って
注意するしかないですね。

血液型でサラサラ度が違うことにびっくりでした。

参考文献:
ザクザク夕刊フジ「O型」は出血リスク大? 大けがで死亡率2倍以上も
血液型の科学 かかる病気、かからない病気 祥伝社新書 / 藤田紘一郎 【新書】

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