緑茶が食後血糖値を下げるのはなぜ?効果的な温度と飲むタイミング

緑茶

 

緑茶が食後の高血糖値を抑制するということ、
また、その効果を高めるために緑茶を入れる温度と
飲むタイミングがあるというDIAMONDニュースがありました。

それで、緑茶がなぜ食後の血糖値を下げる(上げない)
ことができるのか。

また、なぜお茶の温度と飲むタイミングで効果がちがうのか
不思議に思い、調べてみました。

スポンサーリンク

◆緑茶が食後血糖値を下げる理由

DIAMONDニュースでは、

”緑茶に含まれるポリフェノールの一種であるカテキンには
食後の血糖上昇を抑える作用があり、緑茶の摂取量が多いほど
糖尿病発症リスクが低いとの報告もある。”

と記載されているだけで、カテキンがどのように作用して
血糖値を抑えるかがわかりませんので、さらに調べてみました。

❖緑茶に含まれるカテキンの種類

カテキン類は植物に数千種類あるといわれている
ポリフェノールの一種で、
化学構造の異なる4種類に分類されます。

1.エピガロカテキンガレート(EGCG)
2.エピガロカテキン(EGC)
3.エピカテキンガレート(ECG)
4.エピカテキン(EC)

緑茶のカテキンは有名ですが、4種類に分類されることは
今まで知りませんでした。

このうち最も抗酸化作用が強いのがEGCGで
血糖値を下げるカテキンはエピガロカテキンガレート(EGCG)
だということがわかりました。

紅茶やウーロン茶も緑茶と同じ葉で作られるのですから
緑茶と同様にEGCGが含まれると思いましたが、

不思議なことに、このEGCGだけはは現在、緑茶でしか
発見されていないのだそうです。

製造方法がちがうので、製造中に失われてしまうのでしょう。

さらに注意が必要なのは、
EGCGはカテキン類の約半数を占めるのですが、抽出には80℃
の加熱が必要とされていることです。

したがって、血糖値を下げる効果を得るには、80℃以上の温度
のお湯で抽出しなければならないということです。

かと言って、あまい高温ではおいしくないし、効果も心配です。
80~85℃が良いのでしょうか?

❖エピガロカテキンガレート(EGCG)が血糖値を下げるしくみ

米国のペンシルヴァニア州立大学が行った研究で、
マウスにEGCGとコーンスターチ(トウモロコシのデンプン質)を
エサとして与えたところ、

普通のエサを与えたマウスと比べて、血糖値の上昇が少なかった
とのこと。

唾液に含まれていて、膵臓でも作られる「α-アミラーゼ」
という酵素には、デンプンを麦芽糖とブドウ糖に分解する作用が
あるのですが、

この研究では、EGCGがα-アミラーゼの活性を34%減少させることが
あきらかになったのです。

つまり、EGCGはこの酵素の作用を妨げて、
デンプンの分解を抑制するので、血糖値を上昇させるブドウ糖が
増えないから、血糖値が上がらないということです。

マウスに与えたEGCGの量は、人間に換算すると緑茶一杯半に
相当する量だったそうですが、ただ緑茶一杯半と言われても
湯呑の大きさにもよりますから、はっきりわかりませんね。

一般的な小さい湯呑一杯半なのでしょうか?

スポンサードリンク

◆緑茶が食後血糖値を下げる効果的な飲むタイミングは

❖ペンシルヴァニア州立大学の研究によるタイミング

ペンシルヴァニア州立大学の研究者によると、EGCGはデンプン質と
同時に摂取するのがもっとも効果的で、白飯やパンを食べた後で、
1杯の緑茶を飲んだのでは、食後の血糖上昇は抑えられないだろう
と述べているそうです。

マウスの実験で、緑茶とデンプン質を同時に与えたので
そう言うのだと思いますが、食後すぐに緑茶を飲めば
デンプンは消化に時間がかかりますから、液体である緑茶
はすぐにデンプンと一緒になると思われます。

なんなら、緑茶を飲みながらご飯やパンを食べるといいですね。

研究グループでは今後、
EGCGの効果をヒトを対象に検証する予定だそうです。

❖DIAMONDニュースによるタイミング

”お茶を飲むなら、夕方に飲んだ方が良いかもしれない。
その方が朝に飲むよりも食後血糖上昇抑制作用が強く現れる
可能性を示唆するデータが、「Nutrients」2月21日オンライン版に掲載された。
早稲田大学重点領域研究機構の高橋将記氏らが発表した。”

とのことで、こちらは、エピガロカテキンガレート(EGCG)ではなく
カテキン全体での実験です。

血糖値を下げるインスリンホルモンが、健常者では夕方に分泌が低下する
ことから、朝と夕方での緑茶の効果を比べてみたのです。

こちらの実験はヒトとマウスの両方で実施されましたが、
EGCGとは特定していませんでした。

その結果は

”「夕方にカテキンが豊富な緑茶を飲むことは、食後インスリン分泌を増加させ
食後血糖の上昇を抑制する。ヒトの1週間の連続摂取で、血糖値変動とインスリン
値に影響は見られなかったが、より中長期的な検証も必要になるだろう」
と結論をまとめている。”

とのこと。

詳細はこちら⇒緑茶に食後高血糖を抑える作用、朝より夕方飲む方が効果あり?

この実験では、朝は緑茶の効果は見られなく、インスリンの分泌が低下する夕方
に効果が見られたとされていますが、不思議ですね。

EGCGの効果があるはずなので、朝でも効果があると思うのですが、
デンプン質を一緒に摂取していないのでEGCGの効果が見られないのでしょうか。

まだまだわからないことがあります。

スポンサードリンク

◆緑茶の他の効能効果

・運動習慣を続けながら緑茶を毎日飲むと体脂肪を減らしやすくなる。

・コレステロールを調節する。

・インフルエンザの予防。

・脳の老化防止。

などが言われています。

茶葉中の含有量の多さは、EGCG > EGC > ECG > EC となり
今回注目された EGCGには「抗炎症作用」があり、アレルギーなどの
免疫機能の暴走を抑える(ブレーキ)の働きがあると考えられています。

一方、エピガロカテキン(EGC)には免疫力を高める作用があるそうです。
特に水出し煎茶で効果的に作用する仕組みが解明されたとのこと。

EGCGは80℃以上で、EGCは水出しで抽出するのが効果的とは
興味深いです。

◆まとめ

緑茶が食後血糖値を下げるのは、

緑茶に含まれる4種類のカテキンのうちの1つで
あるエピガロカテキンガレート(EGCG)が

デンプンを麦芽糖とブドウ糖に分解する作用が
ある「α-アミラーゼ」という酵素の働きを
弱めるからだとわかりました。

「α-アミラーゼ」がデンプン質をあまり分解
しなくなるので、血糖値をあげる元になる
ブドウ糖が増えなくなるから血糖値が上がらない
のです。

緑茶を飲むタイミングとしては

EGCGの効果を高めるには、なるべくデンプン質
(ご飯やパンなどの炭水化物)と一緒に飲む
こと、

一方では、健常者は夕方にインスリンの分泌量
が減るので、夕方に緑茶を飲む方が、インスリンの
分泌を刺激して効果があると言っています。

まだまだ筆者にはわからないことがたくさん
あることがわかりました。

分かり次第追記しますね。

この記事がお役にたちましたら健康と医療人気ブログランキング
のクリックお願いします。⇓


健康と医療ランキング

参考サイト:緑茶に食後高血糖を抑える作用、朝より夕方飲む方が効果あり?
緑茶が食後高血糖を抑制 認知症の予防効果も(糖尿病ネットワーク)
テレビ・新聞で話題!「エピガロカテキン/EGC」で免疫力アップ!!
この夏おすすめ水出し茶で熱中症対策!

 

スポンサーリンク
スポンサーリンク

◆あなたにオススメ

コメントを残す

このページの先頭へ