手足口病の危ない症状!まれに起こる重症化を見逃さないために
手足口病が宮崎県や佐賀県など西日本を中心に
拡大していることをヤフーニュースで知りました。
筆者(元気ナース)の孫もかかったことがある
最近よく聞く病気です。
孫も軽症だったのであまり気にもならなかった
のですが、手足口病について改めて調べてみた
ところ、
近年はウィルスの型によっては重症化すること
があることがわかりましたのでお知らせします。
この記事の目次
◆手足口病とは
❖手足口病とはどんな病気か
手足口病とは、のどからの飛沫感染や、便中に排泄されたウィルス
による経口感染、水泡内容物の接触などによって感染する、急性
ウィルス性感染症です。
5歳以下の乳幼児を中心に、夏に流行する夏風邪の一種です。
全体の約半数が2歳以下と言われています。
感染から3~5日の潜伏期間の後、口の中や、手のひら、足底、
などに 2~3ミリの水泡性の発疹が現れます。
(出典:国立感染症研究所感染症疫学センター)
38℃以下の発熱が約3分の1に見られますが、軽度で、高熱が続く
ことは通常はありません。
3~7日の経過で軽快し、水泡の跡がかさぶたになることもないです。
手足口病は基本的には、数日間のうちに自然に治る病気です。
❖手足口病の予防と治療、出席停止
手足口病に有効なワクチンはなく、予防は手洗いとうがいをすること。
手足口病のための特別な治療法はなく、対症療法のみです。
手足口病は、学校で予防すべき伝染病1~3種に含まれていないため
出席については学校や保育園、幼稚園によって違います。
◆手足口病の原因になるウィルスの種類
❖CA16とEV71
手足口病の原因となるウィルスはエンテロウイルス属と呼ばれている
ウイルスの仲間で、その中でもコクサッキーA16(CA16)と
エンテロウイルス71(EV71)が主に手足口病を引き起こすウイルス
として知られています。
手足口病の原因ウィルス、CA16、EV71 のうち、EV71による
重症化が問題になっています。
EV71は中枢神経系合併症の発生率が他のウイルスより高いことが
知られていて、急性髄膜炎や急性脳炎を生ずることがあるのです。
非常にまれですが、他に、心筋炎、急性弛緩性麻痺などの多彩な
症状が出ることもあります。
❖CA6
最近は、以前主にヘルパンギーナの原因ウィルスであったCA6による
手足口病が目立つようになってきているそうです。
CA6による手足口病では、水疱が5mm程度と大きく、四肢末端に限局
せず広範囲に認められ、発熱も39℃を上回ることも珍しくないため
水痘(水ぼうそう)との鑑別が困難な例もあります。
また、手足口病を発症して治癒した数週間後、上下肢の爪が脱落する
場合があり、CA6を原因とする手足口病の特徴となっています。
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◆エンテロウイルス71(EV71)の危険な症状
❖手足口病の重症化から守るために注意すべき危険な症状は
- 3歳未満である
- 発熱が3日以上続く
- 発疹とほぼ同時に 頭痛、嘔気、おう吐、けいれん、意識障害
などの中枢神経合併症を生じる - 夜間睡眠中にミオクローヌス(不随意運動)様の四肢の素早い
動きが見られる
等の症状が見られたら、すみやかに医療機関を受診しましょう。
❖エンテロウイルス71(EV71)による死亡例
1997年、マレーシアで 34人の子供たちが死亡
1998年、台湾で 72人の小児が死亡
2008年4月、中国安寧省で19人の児童が死亡
2010年4月、カンボジアで52人の小児が死亡
日本国内では
1997年7~9月にかけて 大阪市内で3人の乳幼児が死亡
死亡例は少ないですが、あなたのお子さんや、お孫さんが
重症にならないように、注意しましょう。
◆まとめ
最近流行している手足口病について、特に危険なエンテロウイルス71
(EV71)による手足口病についてご紹介しました。
手足口病による死亡例もありますので、注意していただければと
思います。
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