風邪薬と飲み合わせの悪い薬や食品に御注意!あなどっては危険です
ちょっと鼻水がでたり咳がでるなど風邪の症状がでても、病院に行かずに市販の総合感冒薬や、栄養ドリンク、または頭痛薬などですませてしまう人も多いのではないでしょうか。
また、何かの病気で病院の処方薬を飲んでいる上に、家にあった市販の風邪薬や頭痛薬を飲んだりしたことはないですか。
意外と、そんな飲み方が思わぬ健康被害をもたらすことがあるのはあまり知られていないようです。
あなどりがちな風邪薬と飲み合わせの悪い薬や食品についてお知らせしたいと思います。
◆風邪薬の効き目が強くなりすぎる(過剰作用)飲み合わせ
総合感冒薬の主な成分と重なる薬との飲み合わせによる過剰作用
総合感冒薬は一つの成分ではなく、下記の様な複数の成分から成り立っています。
- 解熱鎮痛成分:熱を下げたり痛みを抑える
抗ヒスタミン成分:アレルギーを抑え鼻水を抑制する
鎮咳成分:咳(せき)を静める
交感神経刺激成分:気管支を広げで咳を楽にする
去痰成分:痰(たん)を除去する
中枢神経刺激成分:カフェインによる眠気抑制 頭痛どめ
従って、この中の成分である
解熱鎮痛薬(痛み止め、解熱剤など)、抗ヒスタミン薬(鼻炎薬、アレルギー薬など)、咳止め薬、気管支拡張薬、 去痰薬、カフェインなどのいずれかと総合感冒薬との飲み合わせは、成分が重なることにより、分量が2倍になりますから、 効きすぎたり、副作用が出やすくなりますので注意しましょう。
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似たような効果の薬との飲み合わせによる過剰作用
向精神薬には中枢神経刺激作用があるのもありますので、総合感冒薬や頭痛薬のカフェインと同じ作用が重なることにより 効きすぎや副作用が出やすくなります。
似たような効果の食品との飲み合わせによる過剰作用
●アルコール
アルコールはどの薬と一緒に飲んでも危険です。
肝臓がアルコールの分解を優先して薬の分解・解毒が遅れるため、どの薬でも効き目が強くでるため副作用も出やすいです。
特に風邪薬系では、鎮痛薬などで効き目が増強され、意識障害を起こしたり、昏睡状態におちいることもあります。
●コーヒー
コーヒーにはカフェインが含まれているので、総合感冒薬や頭痛薬のカフェインと重なるため効きすぎや カフェイン中毒になる可能性があります。
カフェイン中毒とは、頭痛やめまい、吐く、動悸、イライラ、眠れないなどの症状がでることです。
※お茶や紅茶にもカフェインがありますが、タンニンと結合して作用が弱まるので中毒にはならないとされています。
●エナジードリンク
エナジードリンクには上記のアルコールとカフェインの両方が入っているものが多いため、両方の作用が現れる危険があります。
風邪薬系の薬と一緒に飲むのはかなり危険です。
エナジードリンクを多量に飲んだうえに、カフェインの錠剤も飲んで、カフェイン中毒で死亡した人のことが最近のニュース
になっていました。
アルコール、コーヒー、エナジードリンクは、風邪薬を飲む前後3時間は飲まないようにしましょう。
できれば、風邪薬などを飲んでいる間は飲まない方が良いですね。
◆風邪薬の効き目を弱める飲み合わせや食べ合わせ
糖分の多い飲料や食べ物とアセトアミノフェン
炭酸飲料やアイス、ケーキなど糖分の多い飲料や食べ物は 解熱鎮痛薬や風邪薬の主成分であるアセトアミノフェンと一緒に摂取すると薬の効き目が弱くなります。
アセトアミノフェンは胃の中で糖分と混ざると糖分と薬が吸着してしまい、解熱鎮痛効果が弱まるのです。
青魚と漢方の風邪薬である葛根湯(かっこんとう)
マグロ、ブリ、サバ、サンマ、イワシ、カツオなどの青魚に含まれているヒスチジンは体内でヒスタミンに変化します。
葛根湯はヒスタミンを体内にため込む働きがあるためヒスタミン中毒を起こすことがあるのです。
そのため青魚を食べた後に葛根湯を飲むと、顔面紅潮、発汗、嘔吐、頭痛という食中毒のような症状が起ることがあります。
牛乳と抗生物質や抗菌薬
昔は風邪で受診してもよく抗生物質を処方されたものです。 現在は耐性菌の問題もあり、やたらに抗生物質や抗菌薬は処方されないと思いますが、 抗生物質や抗菌薬を牛乳で飲むと薬の効き目が弱まります。
牛乳に含まれるカルシウムが抗生物質や抗菌薬、骨粗しょう症薬などと結合して キレート構造に変化するので、体内で吸収されにくくなり、薬の効き目が弱くなるのです。
参考文献はこちら⇓⇓
◆思いがけない副作用
●アスピリンとタミフル(抗ウィルス薬)
インフルエンザのウィルスをおさえる抗ウィルス薬のタミフルは、アスピリンを含む風邪薬と一緒に飲むと タミフル脳症になる危険があります。
タミフルを飲んだ10歳代の子供達が高所から飛び降りるような異常行動があって、現在10代の子供にタミフルを 使用することは条件付きになっていますが、恐ろしいですね。
世界的にタミフルは効果がなく、副作用の方が危険と言われるようになってきました。
関連記事>>インフルエンザにタミフルは効果なし!コクランとロッシュに拍手を
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●カフェインやエフェドリンが含まれている市販風邪薬やドリンク剤とタミフル
上記のアスピリンと同様に、異常行動を起こす可能性が報告されています。
●アスピリンとアルコール
アスピリンなどの解熱鎮痛剤は胃を荒らすので、同じく胃に悪いアルコールと一緒に飲むと腹痛、吐き気、動悸、
失神することもあります。アルコールはどんな薬とも、またカフェインとも飲み合わせが悪いです。
●アスピリンと喘息患者さん
喘息の患者さんの10%にアスピリン喘息の人がいるため、アスピリン入りの解熱鎮痛薬を飲むだけで、
アナフィラキシーショックが起こる可能性がありますので、注意が必要です。
●アセトアミノフェン
アセトアミノフェンという解熱鎮痛薬は、お酒と一緒に飲むと強い肝毒性を示すことがあり、
肝機能障害の危険性があります。
◆まとめ
私と夫はもう40年以上、風邪もひかず、インフルエンザにもかかりませんでしたので、期限の切れた風邪薬は捨ててしまってもう我が家には存在しません。
でも、隣に住む孫たちはよく風邪薬を飲むようなので、心配になり、改めて風邪薬と飲み合わせが悪い薬や食品などを調べてみたのです。
知らなかった悪い飲み合わせもかなりあり、驚きました。
子供や孫たちに知らせると同時に、1人でも多くの人に知っていただき、お役にたてればうれしいです。
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