プリン体へのヨーグルト効果!そのメカニズムが分かった
痛風というとビール好きの男性の足の親指の付け根が痛くなる病気、
そして、プリン体を多く含む食物を食べてはいけないということがまず、
頭に浮かびます。
でもこの4月(2015年)そのプリン体と戦うというヨーグルト
「プロビオヨーグルト PA-3 112g 明治」
が発売されたこと知り、
ヨーグルトがどうやってプリン体と戦うのか、気になりました。
そして、そもそもどうして痛風にプリン体が悪いのか、
すっかり忘れていることに気付き、それも調べてみました。
まず「 PA-3株」ヨーグルトがどうやってプリン体と戦うのかについて
解説したいところですが、それにはまず痛風とプリン体の関係を理解しないと
本当にはわからないと思われますので、
痛風とプリン体の説明を簡単に見ておきましょう。
この記事の目次
◆痛風とは
痛風とは血液中の過剰な尿酸が結晶になって関節炎を起こす病気で、
足の親指の付け根に激しい痛みをおこす痛風発作が典型的な症状です。
風が吹いても痛いという激しい症状から、痛風という名前が付いたと
言われる病気で、プリン体を多く含む食品を摂りすぎることなどが原因と
されてきました。
それは、プリン体が分解されて尿酸となり、尿酸が血液中で過剰になると
結晶化して関節炎を起こすからです。
現在では良い薬も開発されて、ちゃんと治療をすれば問題なく健康な生活が
できますが、放置すると関節の発作をくりかえして、腎臓病になったりそれ
によって命さえ危なくなる危険な病気です。
◆プリン体とは
痛風に悪いということで悪者のように思われているプリン体ですが、
実は重要な物質で私たち・ヒトが生きていくためには必要不可欠なもの
だったのです。
あっとそれから、プリン体の名前はお菓子のプリンとは関係ありません。
ラテン語で核酸代謝物という意味の「プリンヌクレオチド」から名付け
られたのです。
プリン体は大切な遺伝子の核酸を構成している他、生きていく上で欠かせ
ないエネルギーの源であるアデノシン3リン酸(ATP)をも構成している
物質なのです。
これほど大切な物質であることは私も知りませんでしたが、
世間でもあまり知られていないようです。
痛風のせいで悪い面ばかりが知られることになってしまったのですね。
プリン体の正体
プリン体と言うと食事やビールに含まれていてそれらを摂取することに
よって痛風が起きると考えられていましたが、実はそうではないことが
分かってきました。
食物から得たプリン体そのもので遺伝子の核酸やエネルギーの元ができる
のではなく、それらは体内で別に合成されることが分かったのです。
実にプリン体の7割(約500mg/1日)は、体内で合成されているのです。
また、プリン体とはひとつの物質ではなく、細胞が死滅するとき遺伝子に
ある核酸などが分解されてできる物質の総称で、
プリンヌクレオチド、プリンヌクレオシド、プリン塩基などを含みます。
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◆ヨーグルトPA-3株がプリン体に作用するメカニズム
さて、痛風と乳酸のだいたいのことがおわかりいただけたと思いますので、
ヨーグルト PA-3株がプリン体と戦う3つのメカニズムについて解説します。
1.プリンヌクレオシドを体内に吸収されにくいプリン塩基に分解する
上記のプリン体の正体で説明したように、プリン体には
プリンヌクレオチド、プリンヌクレオシド、プリン塩基などがあります。
名前が似ていて分かりにくいですね。
食物中に含まれるプリン体の大部分は、プリンヌクレオチドで、腸内細菌に
よって分解されてプリンヌクレオシド、プリン塩基へと分解されるのですが、ヨーグルトがその分解を速めるのだと思われます。
プリンヌクレオシドはプリン塩基に糖が結合したもので、体内に吸収され
やすいのです。
それで糖を切り離して、吸収されにくいプリン塩基にするのです。
これでプリン体の吸収が少し減るわけです。
2.プリンヌクレオチド、プリンヌクレオシド、プリン塩基を菌体に取り込む
プリンヌクレオチドは、プリンヌクレオシドにさらにリン酸が結合したもの
ですが、プリン体すべてを乳酸菌が食べてしまって菌の体内に取り込むこと
をします。
それによってプリン体が私たちの体内に入ることを妨害するのです。
乳酸菌に食べられたプリン体は乳酸菌の死骸とともに糞便になって体外に
排出されます。
今では食事で摂取されたプリン体の大部分は腸から排出されると
されています。
3.取り込んだプリン体を自らの栄養源として利用する
これはしたたかな乳酸菌ですね、食べたプリン体を自分の栄養として
吸収して増殖するのです。つまり子孫を増やすのです。
こうやって増えた乳酸菌がまたプリン体を食べてくれるでしょう。
※この3つの項目の題名はプロビオヨーグルト PA-3 112g 明治 の販売ページを参考にしました。
解説については、販売ページにも明治のヨーグルトライブラリーのホーム
ページにも、はっきりしたことは書かれていませんので私の知識を総動員
して書いたものです。
ひょっとしたら間違えていることもあるかもしれないことをお断りして
おきます。お分かりの方はコメントいただけるとうれしいです。
研究成果
これらの作用を持つPA-3株を含むヨーグルトを、高尿酸血症モデルラット(薬剤投与によって尿酸値が上昇)に8日間毎日摂取させたところ、5日目以降においてPA-3株を含まないヨーグルト(コントロールヨーグルト)と比較して、プリン体の最終代謝産物である尿酸の量(血清尿酸値)が減少しました。
本研究により、PA-3株はプリン体に直接作用し、腸管から吸収されるプリン体の量を低減させる効果を持つ可能性が示されました。
(プロビオヨーグルト PA-3 112g 明治
の販売ページより引用)
これによると人体実験はまだのようですね。安全は確認されているので
製品にしたのでしょう。薬ではないので構わないのでしょうか。
◆まとめ
痛風とは、プリン体が分解されて最終的にできる尿酸が血液中に過剰になる
と結晶化して関節の炎症をおこす病気です。
プリン体は痛風の原因になるというイメージが強く、悪者扱いされています
が、私たちの身体になくてはならない大切な物質であることも分かりました。
そしてヨーグルトPA-3株の働きは、食物に含まれるプリン体をなるべく腸
から吸収しないようにすることでした。
大切なプリン体の7割は体内で合成され、食物から摂取するプリン体は3割
ですから、このヨーグルトを食べても、最大3割しかプリン体を減らせない
ので、劇的に痛風が改善するとは思えません。
それでも血液中の尿酸の濃度が基準の7.0mg/dlを超えそうな人には良い
でしょう。
尿酸値が基準値を超えたり、痛風の発作が起きたりしたら、放置しないで
早期に受診して治療を開始することですね。
私はPA-3 発売から1年半・・当初3か月間は毎日朝夕、2本、それから以降は毎日
1本、飲んでます。
痛風歴は飲み始める以前に尿酸値8、発作
3回、うち2回は10日前後復帰に要しました。
飲み始めて効果は実感できませんでしたが
半年で尿酸値5~6に落ち着きました。
なんと親指のしこり・・?まで消えました。
今では5前後に落ち着いてます。私は犬の散歩で朝がとても早くその出発のときに飲むようにしてます。
薬のように副作用もなく乳酸菌ですので対効果も期待でき風邪もひきにくくタンパク質、カルシュームなどの必須栄養素も接種
できてありがたいことこのうえないです。
明治の科学者、関係者にノーベル賞を捧げたいくらいですよ。
よくぞこの菌を発見して発売してくれました。
毎日128円???安いものですね。