フェルラ酸効果で動脈硬化予防!コーヒーの新健康効果!

NHKのテレビ番組「ためしてガッテン」で、1日3~4杯コーヒーを飲むcafe_coffee.pngコーヒー人は心臓病や脳卒中などの死亡率が低いことがわかったとの 放送がありました。
(2015年11月4日)

国立がん研究センターを中心に日本全国の約9万人を対象におよそ19年間に
およぶ長い調査の結果だといいます。

※これほど多くの人数と長期の調査であれば、
本当のことだろうと思われます

心臓病や脳卒中といえば、血管が老化して硬くなり、破れたり詰まったり
しやすくなる動脈硬化が原因です。

ところがコーヒーのフェルラ酸が、血管を50%も柔らかくする
というのです。

「えーっ、50%も?、フェルラ酸って何?」

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本当にびっくりしました。血管を50%も柔らかくする食品なんて聞いたこともありません。

フェルラ酸のことも知らなかったので、フェルラ酸とは何なのか、

また
フェルラ酸がどうして血管を50%も柔らかくすることができるのか、
そもそも動脈硬化のしくみはどうなっているのか、調べてみました。

◆フェルラ酸とは

植物の細胞壁などに含まれるポリフェノールの一種です。
抗酸化作用があるため酸化防止用に菓子やデザートに使われています。

その他、酸化防止剤として、お茶の変色防止、バナナの黒変防止、グリーンピースの色調保持などのために広く使用されています。

酸化防止剤に使うフェルラ酸は主に化学合成で製造されますが、
最近は米ぬかから抽出する技術も発見されたそうでこれはより自然に近いのではないでしょうか。

※こんなに出回っていたなんて、ちっとも知りませんでした。
酸化防止剤はよくみかけますが、無関心でしたねえ。直接食べるもの
ではないですから。

コーヒーのフェルラ酸はどこに?

tatemono_cafe.pngカフェ実は、コーヒーのフェルラ酸は、コーヒーのポリフェノールである有名なクロロゲン酸が分解されてできるのです。

クロロゲン酸はまず腸内細菌によって腸で主にカフェイン酸に分解され、
肝臓でさらフェルラ酸に分解されます。

このフェルラ酸と、分解されずに残った少量のクロロゲン酸やカフェイン 酸が全身に回るということになり、フェルラ酸の割合が一番多くなります。

 

◆フェルラ酸が動脈をやわらかくする働き

※コレステロールとLDLやHDL、およびマクロファージの関係について
お知りになりたい方は、スクロールして、先に下記の◆動脈硬化のしくみ
をお読み下さい。

フェルラ酸のしくみを発見した近藤春美氏によると、マウスの実験でフェルラ酸を与えたところHDLの能力が高まり、肥満したマクロファージから多くのコレステロールを抜き取ったことがわかったそうです。

またフェルラ酸や他のポリフェノールも活性酸素を減らすので、
酸化LDLが減るため肥満するマクロファージが減少し、動脈が
柔らかくなるのだとのこと。

詳しい実験方法などは分からないのですが、分量を正確にするためか、
近藤氏の実験はすべてインスタントコーヒーを使用して、効果が
でていますので、
インスタントコーヒーでも十分健康効果があることがわかりました。

大発見です。

 研究者 近藤晴美(こんどう はるみ)氏とは

  • 所属  日本大学 部署 生物資源科学部くらしの生物学科
    職名  専任講師
    学位  博士(理学)(お茶の水女子大学)
    学歴
    1997 年3月  日本大学 農獣医学部 農芸化学科
    2002年3
    月  お茶の水女子大学大学院博士前期課程              人間文化研究科 ライフサイエンス
    2005年3月  お茶の水女子大学大学院博士後期課程
           人間文化研究科 人間環境学

  • 受賞
    2013年12月福井県小浜市 杉田玄白賞 奨励賞
    コーヒーによる動脈硬化予防作用の解明―善玉コレステロール(HDL)機能改善の観点からー 他多数 (researchmapより引用)。

    動脈硬化とコレステロールの研究が主ですが、コーヒーの他に、ウコンのクルクミンもコレステロールの吸収を抑えるという論文を発表しているのが、興味深いです。
    これからも目を離せない研究者ですね

◆フェルラ酸の他の効果

  • アルツハイマー病の予防効果
    美白効果
    高血圧予防効果

などがあります。すごいですね。
これがすべてコーヒーの健康効果ならば、サプリメントがありますので、
コーヒーを3~4杯も飲めない人はサプリメントもいいですね。

米ぬかから抽出した自然のフェルラ酸・お試しがあります。⇓

◆動脈硬化のしくみ

動脈硬化の説明にはどうしてもコレステロールとLDLおよびHDLの
関係が必要なので、まずそれらを解説します。

コレステロールは細胞膜やホルモンなどを作る、人体にとって
なくてはならない物質なのですが、なぜか悪玉コレステロールと善玉コレステロールがあるように思われています。

コレステロールには悪玉も善玉もない

あなたは、悪玉コレステロールとは身体にとって悪いことをするコレステロールで、善玉コレステロールとは良いことをするコレステロールだと
思っていませんか。

私は今までそう思っていました。
看護学校ではそんな詳しい勉強はしませんでしたし、コレステロールについてそれほど深く調べたこともなかったからです。

しかし今回、動脈硬化のことを調べていて、コレステロールに悪玉と善玉があるのではどうしても理解できないことが生じたのです。

それで探究してみると、コレステロールは分子式が C27H46O で表される1種類の脂質であることが分かりました。

●悪玉コレステロール(LDLコレステロール)とは

ではなぜこんな汚名をつけられてしまったのでしょうか。

悪玉コレステロールはLDLコレステロールとも言われますが、
LDLコレステロールとは、LDLの中に含まれているコレステロール
ということなのです。

LDLとは Low density lipoproteinの略で 日本語で 低比重リポタンパク質と訳されています。
概略、軽いリポタンパク質というような意味です。

コレステロールは水に溶けにくいので、たんぱく質に包まれることによって血液とともに運ばれるです。全く人体はよくできていますね。

LDLは身体中にコレステロールを運ぶ大切な役目をしているのですが、
運び過ぎると身体に害を及ぼすので、LDLコレステロールが転じて悪玉コレステロールと呼ばれるようになったのだと思われます。

●善玉コレステロール(HDLコレステロール)とは

善玉コレステロールはHDLコレステロールとも言われ、
HDLに含まれるコレステロールのことです。

HDLは High density lipoprotein の略で、日本語で高比重リポタンパク質と訳されています。
概略、重いリポタンパク質というような意味です。

リポタンパク質にも色々な種類があるのですが、今回はLDLとHDL
だけにしておきます。

HDLは余分なコレステロールを抜き取って肝臓に運び、再びコレステロールを作る材料にします。
余分のLDLコレステロールを減らすよいことをするので、HDLコレステロールが転じて、善玉コレステロールと呼ばれるのでしょう。

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動脈が固くなる原因

私たちが食べた食物の脂質は、肝臓でコレステロールに合成され、
LDLの船に乗せられて血流によって全身に運ばれます。

血管の外に出たLDLが活性酸素によって酸化されると組織に悪さをするので、血管の外側にいるマクロファージ(白血球の1種)が酸化LDLを食べて分解します。

しかし酸化LDLが多すぎると分解が間に合わず、LDL内のコレステロールだけがマクロファージの中にたまっていき、動けなくなります。

大きくなったマクロファージが血管の外側から血管壁にくっつくので、血管壁が厚く固くなり、血管内径をせまくしてしまうのが、動脈硬化なのです。

HDLの役目

HDLは肥満したマクロファージにたまっているコレステロールをマクロファージから引き抜いて自分の船にのせ、血流に乗って肝臓にもどす
働きをします。

そのため、HDLが多いとLDLが減ることになり、
動脈硬化が予防できるのです。

◆まとめ

コーヒーの新健康効果である動脈硬化の予防は、コーヒーの
ポリフェノールである クロロゲン酸が分解してできるフェルラ酸
の働きのおかげです。

フェルラ酸は血管の外壁についているコレステロールを
抜き取るHDLに作用して、HDLの働きを強めることで多くの
コレステロールがなくなり血管がやわらかくなるのです。

コーヒーを1日3~4杯飲むひとが一番動脈硬化による死亡率が低い
のですが、 1日5杯以上だと死亡率が9%上昇します。
飲みすぎはいけませんね。

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