電車で立つなど運動しない健康法でもメタボや糖尿病は予防できる
メタボや糖尿病の予防には運動が欠かせないと言われていますが、運動が苦手な人や、嫌いな人、時間がない人も多いことでしょう。
そんな中、特に運動をしなくても同じ効果がある方法が注目されています。
それは非運動性活動熱産生を利用する方法で、Non-Exercise Activity Thermogenesis の頭文字をとってNEATとも言われています。
非運動性活動熱産生(NEAT)は「日常の生活活動で消費されるエネルギー」のことで、米国の運動・医科学の権威者ハミルトン氏が、特別な運動をしなくても、EATを増やせば、メタボや糖尿病を防ぐことができるという研究結果を発表したのです。
日常の生活活動で自然に運動ができるということなのだと思われ、興味が沸いて調べてみました。
◆電車で立つ効果
電車の中で立っているのは不安定な状態なので、バランスを保つために、関節を安定させる腰椎や股関節周辺の筋肉が鍛えられる。
これらの筋肉が強くなると、関節が安定して正しい動作ができるようになり、怪我や転倒を予防できる。
立っている方が座っているよりも筋肉を使うのでカロリーを多く消費する。
電車の振動で体を動かすため、筋肉と脳神経、自律神経の交感神経が活発に働き、午前中から仕事の効率があがり、アイデアも浮かぶ。
車内の読書も立ったままのほうがいい。
座るのに比べて大脳への血流が20%増えるため、読んだ内容が頭に残る。
血流が良くなることはボケ防止にもなる。
※大脳への血流が増えるのは立ったままの方が足の筋肉が働いてポンプの役目をするためでしょう。
私も電車通勤をしていたときは、なるべく立っていました。それが私の健康を支えていてくれたと思います。
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◆座らない効果
米ノンフィクションライターのトム・ラス氏は著書「座らない!」(新潮社)の中で「立つことのススメ」を説いています。⇓⇓
トム・ラス氏によると、人間が1日平均9.3時間も座って過ごしていることが、肥満や糖尿病の原因であるというのです。
3時間立ちっぱなしの消費カロリーは、おにぎり1個分に相当し、立っている時間を増やせば、消費カロリーも比例して増えるのです。
それに、立っていると交感神経が働いて緊張感が高まるので、副交感神経が優位になる座った状態よりも仕事の効率が上がりアイデアも浮かぶそうです。
この効果を利用して、デスクワークや会議を立ったままやる会社がテレビで紹介されていました。かなり効率がアップしたようでした。
ソフトバンクの孫正義氏の会見は立ったままスタイルですし、アップル創業者のスティーブ・ジョブズ氏も立ち回る記者会見を好んでいたといいます。
その他には、10年前に亡くなった外科医の若月俊一氏は夜中に原稿を書くとき、立って書いていて、そのほうが眠くならないし、文章が浮かぶと二重のメリットがあったとのこと。
また、仏科学史家のジョルジュ・カンギレムは「立ったまま考える」ことで知られ、学生にも「立って考えよ」と指導していたとか。
※そういえば、歩いているときなどに良いアイデアが浮かんだ経験が多々あります。
◆NEATを増やす習慣
NEATを増やす方法は、こまめに動くこと。あえて無駄な動きをすることがコツです。
※私はよく忘れ物をして2階に取りに行くのですが、良い運動になると思って喜んで行っています。あえて無駄な動きをしているのですね。
立っているだけで筋肉を使うので安静時より20%、歩けば300%もエネルギー消費量がアップするので、どんなダイエットサプリより遥かに効果的なのだと
京都大学大学院 人間・環境学研究科 応用生理学研究室森谷敏夫教授はおっしゃいます。
運動をなかなか習慣にできない人は、以下のように普段の生活や仕事の場面などでこまめに体を動かすことをおすすめします。
少ない消費エネルギーも、起きている約16時間に積み重ねれば大きな効果が期待できるのです。
立っている時間を増やす。
電車で10分以上立つ
通勤バスや電車の1駅分は歩く
どこでも積極的に階段を使う
犬と散歩をする
家事でも何でも自分でやる
※家事をやる女性は自然にNEATを増やしていますね。
起きているときは、背筋を伸ばす。
※筋肉が使われるのでカロリー消費が増える。
ごろ寝でテレビを見ない。(立ってみると良いですね。)
食事はよく噛んで食べる。(エネルギー消費量が20%アップし、満腹感が得られやすい)
以上、ちょっとの努力で簡単にできそうです。
運動しなくてはと思わなくても良さそうですよ。
◆まとめ
非運動性活動熱産生(NEAT)という「日常の生活活動で消費されるエネルギー」について調べました。
電車の中で立つこと、日常生活でも立つ時間を増やし、座らないことで筋肉を育て、筋肉を使うことにより特に運動をしなくても、カロリーを消費することができ、メタボや糖尿病を予防、改善することができることを
学びました。
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