慢性炎症を増やして健康長寿を妨げる原因は?取り除く方法は?
100歳を超えてもお元気なお年寄りがめずらしくない
時代になりました。
100歳以上の方は、一世紀(ワンセンチュリー)を
生きるという意味で「センテナリアン」と呼ばれる
そうです。
私は寿命の半分ぐらいは遺伝によって決まると思っ
ていたのですが、なんと遺伝はわずか25%しか影響
しないことが判明したのだそうです。
両親ともに90歳以上の寿命でしたので、努力せず
とも100歳までは生きられるだろうと考えていた私
は、あわてました。
思わずテレビ番組(健康カプセルゲンキの時間・センテナリアン:
2017年2月12日)を熱心に見てしまいました。
おかげで、100歳を超えても元気に生きられる方法がある程度わかり
ましたので、お知らせします。
この記事の目次
◆センテナリアンの共通点
慶應義塾大学の百寿総合研究センターによると、
100歳以上の人800人を含む、75歳以上の高齢者1500人分の血液を
検査したところ、慢性炎症の少ない人が長生きだということが
わかったのだそうです。
※敬老の日にもそのことは放送されていて知っていたのですが、
どうすれば慢性炎症をおさえることができるのかは分かっていま
せんでした。
❖慢性炎症とは
人間の身体が何か有害な刺激を受けたときに起きる反応が炎症です。
炎症には、急性炎症と慢性炎症があります。
・急性炎症:切り傷ややけどによる炎症、風邪やウィルスでのどが
腫れたりする炎症などで、長くても数週間で治る炎症のこと。
・慢性炎症:体内の細胞が老化したりこわれたりして起こる炎症です。
細胞が老化するとそこから炎症物質が放出され、周囲の細胞に炎症が
広がります。
このような慢性炎症を早める原因が肥満やぜんそく、歯周病なんだ
そうです。
ここが大事なところですね。
慢性炎症は全身に広がるため、動脈硬化や糖尿病、脳卒中やがんなど
命に関わる病気につながってしまうのだそうです。
年をとるとこのような病気になりやすいのは、慢性炎症のせいなの
です。
ということは、慢性炎症を抑えられるか否かが、健康長寿への分かれ
道なのです。
ではどうすれば慢性炎症を抑えることができるのでしょう。
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◆慢性炎症を抑える方法
肥満やぜんそく、歯周病などが慢性炎症の原因になるとは本当に驚きです。
他に、アトピー性皮膚炎などのアレルギー性皮膚炎や関節リュウマチ
も慢性炎症とのこと。
では、慢性炎症を抑える方法について。
❖肥満にならないこと
肥満になると、脂肪組織において、炎症を進行させる細胞の働きの方
が炎症を抑える細胞の働きよりも強くなり、炎症が進んでしまう可能
性があることが東京大学の研究で発表されています。
肥満するとどうして脂肪組織は炎症に陥るのか (東京大学)
❖歯周病にならないこと治療すること
歯周病の慢性炎症が最近問題になっています。
歯肉の炎症が全身に多くの影響を与えることが昨今の研究で明らかになって
きたのです。
たとえば、歯周病により産生された炎症物質(サイトカイン)がインスリン
の働きを抑制するため、糖尿病が悪化します。
歯周病治療で糖尿病も改善することも分かってきています。
また、この慢性炎症が個体の老化を促進するという論文も出てきたそうです。
これらのことから、歯周病を予防・治療する事が全身の生活習慣病を予防する
ことにつながると日本臨床歯周病学会は述べています。 (日本臨床歯周病学会)
❖アレルギー疾患
ぜんそくやアトピー性皮膚炎などのアレルギー性皮膚炎や
関節リュウマチも慢性炎症とされています。治療することが大切です。
しかしアレルギー疾患の慢性炎症についてはまだよくわからないようです。
ぜんそくのある人やリュウマチのある人でも、長生きだったり、認知症に
かからない人が多いなどの傾向も感じられますから。
◆慢性炎症の検査方法
では自分にはどれぐらいの慢性炎症があるかを調べるには、
ケガをしたり風邪などの感染症にかかっていない時に血液
検査をしてもらいます。
検査項目はCRP(C反応性タンパク)です。
一般の健康診断の検査項目にもありますので、チェックしてみてください。
CRPの基準値レベル
異常:1.00以上
要注意:0.31~0.99
基準範囲:0.30以下
基準値を超えていても、すぐに生命にかかわることではありません。
慢性炎症は、がんやアルツハイマー病、糖尿病などの病気と関連性が
あるので、医師とご相談くださいね。
◆まとめ
100歳を過ぎた人を「センテナリアン」と呼ぶそうですが、その
センテナリアンの共通点は「慢性炎症」が少ないこと。
ケガや感染症などの急性炎症がないときに測ったCRP
(C反応性タンパク)値が0.30以下だということが分かったのです。
そのため、慢性炎症を抑えることができれば、センテナリアンに
なれるかもしれません。
慢性炎症が増える原因は、肥満やぜんそく、歯周病などだそうです。
まず食事や運動に気を付けて、肥満にならないようにしましょう。
ぜんそくや、歯周病は予防と治療を心がけましょう。
その他にプラス思考で生きること、ストレスをためないことも大事
なようです。
センチナリアンになれるかもしれない方法が徐々に分かってくるのは
うれしいですね。
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