緑内障新薬に期待するより早期発見!簡単セルフチェック法
昨年の秋(2014年)に緑内障の新点眼薬(商品名グラナテック点眼液0.4%)
が承認され、期待する人も多いと思われます。
しかし緑内障を専門とする日本医科大学付属病院眼科・中元兼二講師は
薬選びよりも正しい知識と早期発見の方が大事だとおっしゃいます。
(ソース:治療で大事なのは薬選びより早期発見 「緑内障」の正しい知識 日刊ゲンダイ 9月1日(火)9時26分配信)
緑内障では特に早期発見が失明を予防するポイントなのです。
◆緑内障とはどんな病気か
目の硝子体の中の圧力が上昇して、視神経が圧迫され、神経
が変形して機能しなくなる病気です。
原因は目の硝子体の中を循環する液体(房水)がうまく排出されず
レンズの中がパンパンになって、圧力が上がってしまうことです。
押しつぶされてダメになった視神経は、元には戻らないため進行すると
失明に至ってしまうのです。
※ですからそうなる前に眼圧を下げる治療をすれば、失明を予防する
ことができるので、早期発見が大切なのですね。
◆日本人の視神経は弱い?
緑内障は眼圧が高くなって視神経が圧迫されてだめになる病気なのですが
日本人は、眼圧が高くない正常眼圧なのに視神経がやられる、正常眼圧
緑内障が7割もいるのだそうです。
それは、日本人は近視が多いため視神経が弱いのだといいます。
※どうしてなのでしょう。後で調べてみますね。
日本人の40歳代以上の20人に1人は緑内障だと言われています。
そして、失明する人の多くは緑内障だそうですから、早期発見
が大切なことは明白ですね。
◆早期発見の決めては視野検査
緑内障の初期や、慢性型の緑内障は自覚症状もないし、
普通の健康診断では発見が困難です。
視力低下は起こらず、眼底検査でも神経の変形はわかりません。
眼圧検査も視野検査も普通の健康診断にはないですからね。
眼圧は測定したとしても、日本人は正常眼圧の人が多いので、
早期発見の決めては、視野検査のセルフチェックだと思います。
◆簡単に自分でできる視野チェック法
まず近視の人、血縁に緑内障の人がいる人は
簡単なセルフチェックをしてみて、視野欠損(模様が見えない部分)
があるようなら眼科を受診するのが良いと思われます。
動画でセルフチェックができるサイトがたくさんありますので、
私がセルフチェックしてみて一番わかりやすかったのをご紹介します。
それは、緑内障の啓蒙を図る患者団体 : 緑内障フレンド・ネットワーク
が東京医大眼科教授の白土城照氏が考案されたチェック方法を参考にして、
本来のテレビのノイズではなく、アニメーションGIFを使って
ウェブ上で擬似的に作り出すというサイトです。
(白土城照氏の方法は、放送されていないチャンネルのテレビ画面に出る
砂嵐を利用するもので、テレビ画面の中央に●のような小さなシールを
貼り付けて行う方法で、ほとんど同じです。)
チック画面は下方にありますので、スクロールしてチェック画面の黒丸●が
ディスプレイの中央に来るようにして実施して下さい。
やり方や注意点は下記の画面に説明があります。
緑内障フレンド・ネットワークの
セルフチェック方法はこちら>> 緑内障 簡単簡易チェッカー
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◆緑内障の治療法
「変形した視神経は元には戻らない」のですから、厳密には緑内障の治療は
できないとも言えるのですが、進行を抑えるのが治療になります。
緑内障の治療は、まず薬物療法。レーザー治療、手術療法があり、
どれも眼圧を下げることを目的に行うのですが、
たいていは薬物療法で済むそうです。
今回の新薬「ROCK阻害剤」も、眼圧を下げるための点眼薬で、
従来の薬とは異なる房水の排出経路に作用するそうですから、
今までの薬では効果がなかったケースに期待されますね。
それにしても、緑内障の治療は、進行を抑えるだけなので
「早期発見」が大事なのです。
◆まとめ
緑内障は今のところ、元に戻す治療法はないので、
とにかく早期発見・早期治療が大事である。
そのためにはまず、視野欠損のセルフチェックが
有効であり、少しでも変だと思ったら眼科を受診して
精密検査を受けることが大事である。
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