寄生虫のアニサキス食中毒は見る噛む加熱冷凍で予防!症状や治療法は?
寄生虫のアニサキスによる食中毒がここ10年で20倍
にもなったということが2017/5/8(月)の
Yahoo!ニュース で報道されました。
食中毒の原因物質としてはノロウイルスと
カンピロバクター菌に次いで3番目に多いとのこと。
アニサキスは生の魚介類に付いていて、原因食品は
サバが最も多く、サンマやサケ、アジ、イカなどで
も起こるというのです。
これを読んだ筆者は、あわてました。
実は魚の中ではサバが一番好きで、次にサンマ、
サケ、アジ、イカも好きだからです。
特にしめ鯖が大好きで、お寿司屋さんに行ったら
必ず第一に食べるのです。
そのしめ鯖の酢でもアニサキスは死なないという
ので、どうしてもしめ鯖を食べたい筆者はどうし
たらいいのか調べてみました。
この記事の目次
◆アニサキス(Anisakis)とは
❖アニサキスの画像
(画像出典:厚生労働省「アニサキスによる食中毒を予防しましょう」)
❖アニサキスとは
回虫目アニサキス科の線虫で、半透明白色で、白色の少し
太い糸のように見えます(右図)。
成虫の体長は5~10cm、幼虫の体長はは2~3cm
(魚やイカに付いているのは幼虫)です。
渦巻き状になっていることが多く、また半透明粘膜の袋
(シスト)に入っているものもあります。
クジラ、イルカなどの腎臓や胃に寄生するのですが、幼虫は、
魚、イカなどの内臓や肉の中にいることがあり、人体内にも
一時とどまることがあるそうです。
◆アニサキス食中毒の予防法
とにかく予防するにこしたことはありませんね。
厚生労働省の「アニサキスによる食中毒を予防しましょう」
を参考に、予防法をまとめました。
※追伸
2017年5月17日テレビ朝日のモーニングショーで放送されたことも
追加しました。
1.新鮮な魚介類を選び、速やかに内臓を取り除く。
2.内臓は生で食べないこと。
3.目で見て、アニサキスの幼虫がいたら除去する。
4.加熱する(60℃では1分、70℃以上で瞬時に死滅します)。
5.冷凍する(-20℃で24時間以上で感染しなくなる)。
家庭用冷凍庫は-18度前後なので無理ですね。業者用です。
※最近の冷凍庫は家庭用でも最高にすると-20℃以下になる物も
あるそうですのでご確認下さい。—18℃でも48時間以上冷凍
すれば大丈夫とのことです(モーニングショーで放送)。
6.アニサキスの幼虫を見逃して、生で食べても、よく噛んで食べるか、
細かく刻んで食べれば死ぬか、ひん死の状態で胃腸に潜り込むことは
できないそうです。
また、一般的な料理で使う程度の食酢での処理、塩漬け、醤油や
わさびを付けても、アニサキス幼虫は死滅しませんからご注意下さい。
筆者の場合、家庭では煮て食べますから問題ないとして、回転寿司で
食べるしめ鯖は、薄いので、よく見て、よく噛んで食べれば大丈夫だ
と思います。
※モーニングショーで回転寿司の大手3社を調査したところ、冷凍
できる魚介は-20℃以下で24時間以上冷凍しており、冷凍できない
ものは、養殖の魚介類を使用しているので問題ないとのことです。
なお、貝類にアニサキスは付きません。
魚介類の介は、貝ではなくてイカのことです。
養殖の場合は餌が魚介類ではないので、アニサキスは入らないとのこと。
回転寿司が大好きな筆者は安心しました。
それでもアニサキスに感染した場合のために、その症状や治療法も調べました。
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◆アニサキス症とは
アニキサスによる食中毒の症状のことです。
アニサキスの幼虫は、人間の体内では成虫になれないので
通常は排泄されますが、魚やイカを生食した場合、まれにヒト
の胃や腸壁に侵入する場合があります。
❖胃アニサキス症の症状
アニサキスが付いている魚介類を生で食べて、2~8時間ぐらい
後に突然みぞおち当たりが締め付けられるような痛みに襲われ
ます。
吐き気、おう吐、下痢やアレルギーによるじんましんの他、
吐血を伴う場合もあります。
経験者によると、かなり痛いようですよ。
※この痛みは、アニサキスが胃腸壁に潜り込むからというよりは、
アニサキスに対するアレルギー反応で胃腸がけいれんする痛み
だそうです。従って、アニサキスに感染する回数が多いほど痛み
も激しくなるとのこと。
花粉症の人がアニサキスにもアレルギー反応が起るとは限らない
そうですから不思議です(モーニングショーで)。
まれに痛みを伴わないケースもあるそうです。
❖腸アニサキス症の症状
アニサキス症はほとんどが胃アニサキス症ですが、幼虫が腸に
侵入する腸アニサキス症は、10時間を過ぎてから激しい腹痛
や吐き気、おう吐などが生じます。
1週間後に症状が現れた例もあるそうです。
腸の場合は、おへその当たりを中心に痛みが始まり、徐々に
腹部全体に広がります。
腸アニキサス症の場合は、まれに腸が詰まったり、穴があい
たりする場合があるので覚えておきましょう。
❖医療機関を受診するとき
生の魚やイカを食べた後、急激な胃や腸の痛みや、おう吐が
あった場合、アレルギー症状やアナフィラキシーショックが
生じた場合は、アニキサス症を疑って医療機関を受診しましょう。
ほおっておいてもしばらくすると痛みもおさまり、もぐり込ん
だ幼虫も、普通は1週間から2カ月ほどで死に、消化吸収されて
治るそうです。
しかし、幼虫が消化管の壁を破り、腹膜炎を起こすこともあるそうですので、やはり診てもらった方がいいですね。
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◆アニサキス症の治療法
❖胃アニサキス症の治療法は内視鏡で
アニサキス症に効く治療薬はまだありませんので、胃アニサキス症の場合は、胃内視鏡を使って幼虫を探し、見つかったら、内視鏡の鉗子(かんし)ではさんでつまみ出します。
❖腸アニサキス症の場合は対症療法
腸アニサキス症の場合は、内視鏡で見つけるのは困難なので、幼虫が死ぬのを待ちます。
その間に万が一、腸が詰まったり穴があいたりしたら、開腹して
緊急外科手術を行います。
(参考資料:厚生労働省、東京都、コトバンクのサイトなど)
◆まとめ
今日のモーニングバード(2017年5月10日)でもアニサキス
による食中毒のことが放送されていました。
やはり、しめ鯖を食べるとき
の予防法は、良く見てアニサキスを見つけること、よく噛んで
食べることが提案されていました。
そこまでしてしめ鯖を食べなくてもと思う方もおられるでしょうが、やはり食べたいですねえ。
もう40年以上もいわゆる回転寿司屋でしめ鯖を食べていますが
アニサキス食中毒は筆者はかかったことはなく、そんな話も聞いたことがありません。
回転寿司屋さんの管理が良いのでしょうか。
それほど心配にはなりませんが、最近増えているらしいので
良く見て噛んで食べようと思います。
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