アルツハイマー病の原因はアミロイドβの排出の悪さ?睡眠が関係?
NHKガッテン(2017年5月17日)の放送で、今まで
アルツハイマー病の原因は、アミロイドβだと
言われていましたが、最近の研究で、
どうやらアミロイドβは直接の原因ではなく、
アミロイドβの排出が悪く、アミロイドβが脳
内に蓄積して、くっ付き合って固まることに
より、
脳細胞を破壊して脳が縮んでしまうことが分かった
のだそうです。
アミロイドβや、その排出法について要点をまとめます。
◆アミロイドβとは
アミロイドβとは正式にはアミロイドβタンパク質と言われて
ガッテンでは、脳の活動によってできる脳のゴミとか代謝の
老廃物と表現しています。
アメリカ・ワシントン大学の研究によると、このアミロイドβは、
アルツハイマー病の人でも、そうでない人でも同じ量が産出され
るのですが、アルツハイマー病の人は排出量が正常者よりも少ない
ため、アミロイドβが蓄積するのだといいます。
しかも、このアミロイドβは、アルツハイマー病が発症する25年
も前から蓄積が始まることも分かってきたというのです。
※アミロイドβが誰にでも産出されるとは、驚きです。
アルツハイマー病の人だけに産生されるとばかり思っていました。
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◆アミロイドβの排出方法は睡眠にあり
さらにオランダの研究によると、20人ぐらいの人を、よく眠る
グループと、徹夜させるグループに分けて実験した結果、1日
だけの実験で、アミロイドβの蓄積量に、明白な差がでました。
さらに驚いた実験は、マウスが眠っている間に脳が細胞にすき間
を作って、そのすき間をアミロイドβなどのゴミが流れていく
様子が写真にとらえられていたことです。
これらの実験から、アミロイドβの排出には睡眠が必要である事
が分かります。
❖人間に必要な睡眠
アミロイドβの排出を良くする人間の睡眠は
●6~8時間の熟睡(質の良い睡眠)
●30分以内の昼寝
が良いそうです。昼寝が認知症予防に良いことはかねがね
言われていますね。
でも、30分以上の昼寝は、夜眠れなくなったりするのでよくない
とのこと。
寝すぎも寝不足もよくないのだと思います。
聖路加国際病院の名誉院長である日野原重明博士は、若い時は
4時間睡眠で、度々徹夜をしていたそうですが、
96歳から睡眠時間を増やして、5時間にし、徹夜はやめたそうです。
5時間の睡眠でも、100歳を超えて(106歳)なお、アルツハイマー
病どころか、お元気で知的活動をしておられますから、
睡眠時間より、睡眠の質が大事なのではないかと思います。
◆まとめ
アルツハイマー病の原因だと思われていたアミロイドβは、脳活動
によってできるゴミのようなもので、誰にでも産出されるもので
あること。
アミロイドβがうまく排出できない人がアルツハイマー病になること
が分かりました。
日中もアミロイドβの排出は行われているのですが、主に睡眠中に
排出されることがわかりました。
人間の場合、6~8時間の質の良い睡眠をとること、30分以内の
昼寝をすることで効率よくアミロイドβを排出することができる
とのこと。
熟睡すれば日野原重明先生のように、5時間睡眠でも大丈夫の
ようですね。
筆者(元気ナース)も5~6時間睡眠ですが、朝はすっきり目覚め
72歳の現在もアルツハイマー病の兆候はありませんから。
有酸素運動をしてぐっすり眠る事を心がけましょう。
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