脱毛症の新治療法が実用化!髪の毛が生え続ける毛髪再生技術とは?
髪の毛を生やす根本の器官である「毛包」を体の外で大量に増やして
から自分の頭に移植する技術を、世界で初めて理化学研究所の辻孝
チームリーダーたちが開発しました。
(共同研究機関:理研発ベンチャー企業「オーガンテクノロジーズ」
および京セラ)
安全性を確認する動物実験を今年(2018年)7月から年内にかけて行い
問題がなければ、2019年から男性型脱毛症(AGA)を対象とする毛髪
再生技術の臨床研究を大学病院で行うつもりだといいます。
実用化の時期や、かかる費用、毛髪再生技術について調べました。
この記事の目次
◆脱毛症の新治療法(毛髪再生技術)の実用化はいつ?かかる費用は?
❖毛髪再生技術の実用化はいつ?
今年(2018年)中に安全性が確認できれば、2019年からは保険適用外
の自由診療で2020年の実用化を目指すと理研発ベンチャー企業
「オーガンテクノロジーズ」(神戸市)の杉村泰宏社長が記者会見で
おっしゃったので
2019年からは自由診療で臨床研究に参加できるということだと思われ
ます。
頭の皮膚だけのことなので、安全性が確認できれば、希望者は皆治療
ができるのではないでしょうか。
希望者は、2019年になったら「オーガンテクノロジーズ」に毛髪再生
技術の臨床研究について聞いてみてはいかがでしょう。
●連絡先
株式会社 オーガンテクノロジーズ
本社〒105–0001 東京都港区虎ノ門5丁目1番4号 東都ビル 5階
研究開発拠点〒650–0047 兵庫県神戸市中央区港島南町6–7–1
理化学研究所 融合連携イノベーション推進棟 (IIB)
E-mail:Linfo@organ-technol.co.jp
❖毛髪再生技術治療の治療費は?
今朝(2018年6月9日)のテレビニュースによると、この毛髪再生技術
による治療費は最初の頃は、おおよそ4500万円ぐらいかかるとのこと。
これではお金持ちしかできないですね。
でも需要は多いので、大量生産できるようになれば、ぐんと安価に
なることは確実ですので、希望はあります。
◆髪の毛が生え続けるという毛髪再生技術とは
「オーガンテクノロジーズ」によると毛髪再生技術は3段階
で進歩したのだそうです。
今回の毛髪再生技術は2段階目の第二世代毛髪再生技術です。
将来に向かって第3世代も用意ができているそうで、びっくり
しました。
❖第一世代の毛髪再生技術
男性型脱毛症は、遺伝的に、ある毛乳頭で男性ホルモン転換酵素
が過剰に発現することにより発症します。
ちまたでは、ハゲの人は男性ホルモンが多いと言われていますが
関係あるような気がしますね。
この男性ホルモン酵素を産生しない、主として後頭部の毛包の
毛乳頭細胞を採取して培養し、脱毛部位の毛包の毛乳頭細胞を入
れ替え、正常な毛包へ転換するのが第一世代の毛髪再生技術です。
つまり、脱毛部位の毛乳頭細胞だけを入れ替える技術ですね。
これはすでに成功しています。
❖第二世代の毛髪再生技術
これが今回2020年までに実用化するという、脱毛症の新治療法
(毛髪再生技術)です。
後頭部の正常な毛包から上皮性幹細胞と毛乳頭細胞、色素性幹
細胞の3種類をそれぞれ取得して培養します。
※白髪にする場合は、色素性幹細胞を入れません。
※幹細胞とは、さまざまな細胞の「もと」となる細胞のこと。
器官原基法を用いて毛包の基となる毛包原基を大量に作製し、
脱毛部位に移植して再生するのが、第二世代毛髪再生技術です。
※器官原基法とは
2007年に辻チームリーダーらによって開発された細胞操作技術で、
コラーゲンゲルの中で、上皮性幹細胞と間葉性幹細胞(毛乳頭
細胞など)を高密度に区画化して再構成することにより毛包を
再生させる元である器官原基を作る技術。
❖第三世代の毛髪再生技術
これは実用化はまだだいぶ先になると思われます。
正常毛包がない先天性の脱毛症や正常毛包がほとんどない重症の
脱毛症患者のために、iPS 細胞から毛包を再生する技術の開発を
進めました。
その結果、iPS細胞から毛包、皮膚を再生することに成功しました。
これが、第三世代毛髪再生技術です。
これらの三つの世代の毛髪再生技術によりあらゆるタイプの脱毛症
に対応できる再生医療技術がほぼ確立しました。
すごいことですね。ここまで進歩しているとは知りませんでした。
◆自家単毛包移植術と第二世代の毛包再生治療とのちがい
現行の自家単毛包移植術(FUT)と毛包再生治療を比較します。
●自家単毛包移植術(FUT)
自家単毛包移植術(FUT)とは、男性型脱毛症の患者様の後頭部
から皮膚を採取し、毛包単位に分離して、一つ一つの毛包を
脱毛部に移植する方法です。
これは脱毛症治療として現在行われている方法ですが、
毛包(毛髪)の数が増えず、後頭部から多くの毛包を採取する
必要があります。
下図の上部の図が自家単毛包移植術(FUT)です。
引用元:京セラニュースリリース 2016年7月12日
https://www.kyocera.co.jp/news/2016/0703_kogi.html
●第二世代の毛包再生治療
これは上記第二世代の毛包再生技術で説明したように、
培養して増やせるので、後頭部から採取する正常毛包は少量で
いいので、患者様の負担がすくなく、なんと言っても
毛包の数(毛髪の数)を増やせるので、自家単毛包植毛術の
欠点を抜本的に解決してくれる治療方法です。
上図の下図が再生毛包原基による毛包再生治療です。
◆まとめ
最近発表された、脱毛症の新治療法である毛髪再生技術について調べました。
現在すでに行われている、自家単毛包移植術(FUT)と基本的には毛包を
脱毛部位に移植する点と、毛髪が抜けても毛包が生きていれば毛がまた
生えるのは同じです。
毛髪再生技術と違うのは、自家単毛包移植術(FUT)では現在ある毛包を
移植するので、数に限りがあるということです。
それが毛髪再生技術は、採取した毛包を何十倍にも増やすことができる
ので、たっぷり移植できることですね。
実用化の予定は東京オリンピックが開催される2020年。
2019年には、自由診療値段で臨床試験に参加できます。
しかし、4500万円もかかるのではお金持ちしかできないですね。
一般人もできるようになるのは、さらに数年かかることでしょう。
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