胆石ができる原因のひとつは食事間隔が長いこと?その理由と予防法は

 

2018年12月27日のNHK番組「所さん大変ですよ」(19:30)で胆石
胆石(たんせき)が取り上げられました。

実は、2018年の秋、所ジョージさんは、
胆石で死ぬほどの痛み を経験して、
胆のうを切除する手術を受け、
無事仕事に復帰 できたところです。

所さんだけではなく、最近、日本人の中高年者の10人に1人、
つまり約1000万人が胆石 を持っていると言われ、
新国民病と名付けられています。

では、どうして最近になって胆石を持つ人達が増えたのでしょう。

それは、洋食(肉食)を食べる人が増えているの関係していると言われていました。

 しかし、最近、それほど肉を食べない人にも胆石ができる ことがわかってきました。

その原因は食事と食事の間隔が長いことにあるとのこと。

どうしてなのでしょうか。 その理由が「所さん大変ですよ」で紹介されたのです。

知りませんでしたねえ。 これ、とても大事なことなのでご紹介しておきます。

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◆胆石ができる原因について

この理由を理解するために必要な前知識として 胆のう(たんのう)について
をお読み下さい。

❖胆石ができる場所である胆のうについて

「胆のう」は肝臓(右図の上部のピンクの部分)の下面にあり、
肝臓で作られる脂肪の消化液胆嚢 肝臓 膵臓  である胆汁(たんじゅう)を蓄えて濃縮し、効率よく使えるように する器官です。
(右図の緑の部分)

脂肪を含む食品を食べると、その刺激で胆のうがギュッと収縮して 胆汁が十二指腸(右図の下のピンクの管)に放出され、
脂肪の消化を助ける仕組みになって います。

 胆石はこの胆のうの中で生じ、大きく分けて3つの種類があります。

7割は胆汁の成分であるコレステロールからできるコレステロール結石で、
ほかに 血液が分解されてできるビリルビン結石、その他の成分が混じって固まった
黒石結石があります。

❖動物性脂肪の取りすぎによってできる胆石

動物性脂肪を多く食べすぎると、胆のうにコレステロールが増えて くっついてかたまり、胆石になります。

食事の欧米化が進んで、動物性脂肪を食べる人が多くなったことが
胆石を持つ人が増えた第一の原因と考えられています。

この石が胆のう管に詰まると、炎症を起こして激痛のもとになります が、
多くの人は自覚症状がないとのことです。

石が小さければ、胆のう管に詰まらず通過しますし、大きくて 動かなければ、
自覚症状はありません。

胆石を持っている人で症状が出る人はおよそ2割で8割は症状がない そうですから
注意が必要です。

❖食事間隔が長いと胆石ができやすい理由

番組では、日本胆道学会の露口利夫医師が「食事間隔が長いと 胆石ができやすい理由」
を説明してくれました。

上記に書いた様に、胆のうは、肝臓で作られる胆汁をためて 濃縮する器官です。
そのため、常に水分を吸収して胆汁を 濃縮しています。

したがって、食事の間隔が空いて、長い時間にわたって胆汁が出ないでいると 、
水分だけが減って胆汁が濃くなり、胆汁に含まれている コレステロールが固まりやすくなって胆石ができるのです。

露口利夫医師によると、12時間以上食事をとらない人は3割胆石 ができやすい
というデータもあるとのこと。

厚生労働省の調査によるとこの30年で朝食を抜く人の割合は 20代の女性の場合1.5倍、
30代女性では2倍に増えているそう ですから、

食事間隔が長いことにより胆石ができる人が増えて いるのですね。

ダイエットのために夕食を抜く人も胆石になりやすいと考えられます。

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◆所ジョージさんの胆石の原因

では、 所ジョージさんの胆石の原因はどちらだったのでしょう。

番組で、所ジョージさんは「食生活はきちんとしています。 ステーキとか好きじゃない。畑もずっとやっているので 野菜中心」と話したのです。

これらのことから、 所さんの胆石は食事間隔が長いのが原因のようですね。

❖所ジョージさんの食事間隔が長い理由

日本胆道学会の露口利夫医師が所さんの生活様式を 調査したところ、
所さんは朝起きたらすぐに家事や畑仕事をして、朝食は抜き。

お昼ぐらいから仕事をして、仕事中は食事をとらないから 昼食も抜き。
夕方、帰宅して夕飯。その後真夜中に夫婦水入らずで夜食を 食べて深夜2時に就寝。
このような変則的な生活を40年近く続けているといいます。

朝食も昼食も抜きですから、 なんと真夜中の夜食(0時)から夕食の18時(午後6時)まで 18時間も空いているのです。

これは普通の生活様式とはかなり違いますね。
18時間も空いていたら、胆汁はかなり濃縮してコレステ ロールが固まってしまうことでしょう。

やはり所ジョージさんの胆石の原因は食事間隔が18時間と 極端に長いことが原因でした。 動物性脂肪をあまり食べなくても、こんなに食事間隔が長くては 胆石ができてしまうのですね。

◆胆石があると困ること

胆石があっても、8割の人には自覚症状がないとされて いますが、胆石があると困ることがあります。

もちろん、一番困るのは、胆石が胆のう管に詰まると 炎症を起こして、所ジョージさんのように死ぬほどの 激痛を起こすことです。

他に困るのはガンになりやすい可能性があることです。

❖胆石が原因でガンになる理由

番組では、30年近く胆石の手術を行っている黒崎哲也医師を 訪ねて、
胆のうの中にある胆石の様子が放映されました。

健康な胆のうの壁は非常に薄く数ミリですが、
胆石は1か所 にとどまらず絶えず動くので、
胆石があると常に炎症を 起こして胆のうの壁が厚くなります。

その胆のうの慢性的な炎症はがん化につながる可能性がある のだと、
黒崎哲也医師が言いました。

厚生労働省によると、
胆のうガンと胆管ガンの死亡者は近年急増していて 、
この30年でおよそ2倍になっているとのこと。

胆のうや胆管の壁が厚くなり、炎症を起こしていると
ガンが隠れていても見つけにくくなり。
見つかったときには すでに進行して手遅れになっている場合が多いそうです。

健康診断では胆のうの検査はないですから、見つかりにくい でしょうね。

◆胆石の予防法

「胆石の予防法は食間が空きすぎないよう1日3食とること。」
と黒崎哲也医師はおっしゃいました。

しかし、番組が街で聞いたところ、
3食とっていても 夕食から朝食まで13時間空いていたために、
そろって胆石に なった夫婦がいました。

確かに、夕食を午後6時(18時)に食べて、次の日の朝食 を7時にとると、
13時間空いてしまいます。

なるべく夕食を遅くして、朝食を早くすればいいのですが、
午後8時以降に夕食をとると、肥満になるので午後8時 を過ぎてはいけません。

食事間隔を12時間以上空けないために 我が家では、
夕食を午後7時半から8時の間に、次の日の朝食は なるべく午前7時から7時半、
遅くても8時までに 食べることにしました。

夜型の我が家ではこれが精一杯でしたが、これを実行 しているうちに、
以前より朝早く目覚めるようになり 、

必然的に、夜も早く眠くなり、健康的になりました。

◆まとめ

一般的に胆石の原因は、動物性脂肪の食べ過ぎによって、
胆のうにたまる胆汁のコレステロールが増えて固まりやすく なり、
胆石になるとされています。

しかし、動物性脂肪をあまり取らない人でも、 食事間隔を空け過ぎると、
胆石ができてしまうことが わかりました。

それは、胆のうは胆汁の水分を吸収して胆汁を濃縮する 器官なので、
長い間胆汁を放出しないと、胆汁の水分 が無くなり、コレステロールがくっつきやすくなり 胆石ができるのです。

胆石が胆のう管に詰まると炎症を起こして死ぬほどの 激痛が走るだけでなく、
ガンになりやすくなり、 そのガンは見つかりにくく、
手遅れになる可能性が あるのです。

きちんと1日3食とって、しかも食事間隔を 12時間以上空けないようにしましょう。

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