胸焼けと胃もたれの違いを知ろう!忘年会や新年会に役立つ対処法も
もう12月も半ばになってしまいました。
忘年会や新年会でお酒を飲む機会が増えますね。
そうすると必ずというほど胸焼けや胃もたれになる人がいます。
胸焼けと胃もたれの原因は同じだと思っている人が多いのでは ないでしょうか。
実は、胸焼けと胃もたれは似ているようで原因がちうのです。 そのため対処法も異なります。
胸焼けと胃もたれの違いを理解して、適切な対処をしましょう。
この記事の目次
◆胸焼けとは
一言でいうと、胸焼けとは食道の炎症なんです。
胃の具合が悪いのだと思っていませんでしたか?
胸焼けはみぞおち(胸の真ん中)あたりが焼け付くように感じる
食道の症状です。
胃酸が逆流して食道や喉まで戻って来た時に、食道の粘膜が胃酸にやられて
起こるのです。
食道は胃と違って胃酸から自分を保護する機能がないので、胃酸によってすぐ
に炎症を起こして しまい胸焼けになるのです。
ではどうして胃酸の逆流が起こるのでしょう
通常は食道と胃のつなぎ目にある食道下部括約筋が弁の役目をして、
食べた物を飲み込む時は ゆるんで食べた物を胃の中に送りこみ、
その後はしっかり締まって胃の内容物の 逆流を防いでいるのです。
しかし何かの原因でゆるむと、胃酸などが逆流して胸焼けが起こるのです。
食道下部括約筋がゆるむ原因(胸焼けの原因)
暴飲暴食:食べ過ぎは胃が膨らんで引き伸ばされるので括約筋がゆるむ。
胃酸過多:刺激の強いものやアルコール、ストレスなどで胃酸が過剰に
なるとゆるむ。
肥満や妊娠:肥満により胃の下に内部脂肪が増えたり、妊娠で子宮が
膨らむと胃が圧迫されて胃酸が 上に溜まり、胃酸過多状態になりゆるむ。
薬の影響:血圧、心臓、 喘息の薬の中に、食道下部括約筋をゆるめる
作用を持つものがある。
ゲップをしたとき:胃腸にたまったガスを上から出すときにもゆるむ。
加齢:年をとると括約筋の働きが悪くなり、よく締まらなかったり、
唾液が減り、 食道のぜん動運動も弱まるため逆流した胃酸を胃に戻し
にくくなる。
これらのことに気をつけて胸焼けを予防しましょう。
◆胸焼けが起きた時の応急処置
飲み会などで胸焼けが起きたときは
牛乳を飲む:牛乳はアルカリ性なので、胃酸と中和すると同時に食道の胃酸
を洗い流します。
水を飲む:中和はしませんが、胃酸を薄めて食道を洗いながすことで症状が
軽くなります。
注意)両方とも冷たいのは食道を刺激しますので、常温か体温程度のものを
飲むこと。
◆胸焼けが慢性的に起る場合は受診を
胸焼けの症状がしょっちゅう起る場合は、医師に診てもらった方が良いですね。
逆流性食道炎や食道の一部が胃の粘膜に変化するバレット食道になっている
かもしれません。
進行すると声がかすれたり、咳が良く出たりして食道がんになる可能性が
あります。
また、食道裂孔ヘルニアと言って、胃の一部が横隔膜の穴から胸の方へ飛び
出る症状 になっている可能性もあります。
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◆胃もたれとは
胃が重い、むかつく、鈍痛がするというような胃の不快な症状のことです。
胃の機能が低下して、消化不良を起こし、食べ物が胃の中に長くとどまる
ことで起こります。
胃もたれの原因
暴飲暴食:胃が働きづめで疲れて消化機能が低下する。
刺激の強い物やアルコールのとりすぎ:刺激物やアルコールは胃酸の分泌を促進させ、胃の粘膜を 傷つけるので胃痛の原因になる。
ストレス:ストレスによって自立神経が乱れて、消化にかかわる副交感神経
の作用が低下する。
ピロリ菌の感染:ピロリ菌による炎症が胃もたれになる。
◆胃もたれの応急処置
ぬる目のお風呂に半身浴でゆっくりつかって副交感神経を優位にすると、
胃腸の働きが活発になります。 同時にストレスの解消にもなりますね。
その後は胃を休ませることです。
つまり、食べる量を減らし、消化の良い物をよく噛んで消化を助ける物
と一緒に食べること。
消化の悪いもの、つまり脂肪の多い物や繊維の多いものを食べないことです。
消化の良い食べ物と消化を助ける食べ物
消化の良い食べ物は
おかゆ、やわらかくしたうどん、半熟卵、豆腐、ヨーグルト、白身魚など
消化を助ける食べ物
大根やカブ、山芋にはアミラーゼ(ジアスターゼ)という消化酵素があり
デンプンやブドウ糖の分解を助けます。
他にもオクラやなめこなどのヌルヌルに含まれるムチンが胃の粘膜を保護する
効果があるので胃もたれを軽減します。
下記の本「野菜の力」には野菜の効能・効果が詳しく書かれています
◆胃もたれが長く続く場合は受診を
胃もたれが長期間続く場合は、胃潰瘍やがん、ストレスによると言われる
機能性ディスペプシアなど他の病気かもしれませんので医師に診てもらいましょう。
◆消化器の薬に注意
胃腸薬などには様々な種類があり、胃酸が多すぎる場合と胃酸が少なくて
消化不良 になる場合など、全く正反対の作用をする薬があります。
自己判断で選んでしまうと、効果がなかったり、逆に悪化させる場合が
ありますので なるべく薬には頼らないほうが良いですね。
長期間改善しない場合のみ、医師に診てもらって治療薬を処方してもらうのが
お勧めです。
◆まとめ
胸焼けは胃酸の逆流による食道の症状で、胃もたれは胃の消化不良による
症状です。
胸焼けと胃のもたれのメカニズムと原因、対処法について書きました。
またなるべく薬に頼らないこと、長期間改善しない場合は、他の重大な病気の
可能性もありますので、医療機関を受診することをお勧めします。
胸焼けと胃のもたれのメカニズムと原因を良く理解することが予防になると
思います。
それによって楽しい忘年会や新年会になりますように、願っています。
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