早起きできない人に朗報!早起きは寿命が縮むと判明!その理由は
「早起き」すると寿命が縮むというオックス
フォード大学の研究結果の記事題名を読んで、
万歳!と叫びたい気持ちになりました。
どうしても早起きができない筆者は、早起き
が健康に良いとはどうしても信じられない日
々を生きていたからです。
現に、つい先日、満105歳で天寿を全うされ
た聖路加病院名誉院長の日野原重明先生が
毎日、原稿を書いたりして夜中の2時~3時
まで起きておられて、朝は7時ごろ起床され
る生活をしておられたのですから、
少なくとも、高齢者にとって、遅寝遅起きで
も100歳までは生きられるのだから、無理に
早起きすることはないと意地をはっていたの
です。
でもこれからは、大手を振るって「早起きは
しなくてもいいのよ。むしろ、早起きは寿命
が縮むのよ。」と言えるのです。
筆者のように早起きができない人には朗報
ですね。
でも最近まで早起きが健康に良いとされてい
たのに、今度はそれが悪いというのはどうし
てなのでしょう。
調べたり、考えたりしてみました。
まずはオックスフォード大学の研究について
読んでみました。
この記事の目次
◆オックスフォード大学の研究結果概要
英オックスフォード大学の睡眠・概日リズム神経科学研究所の
名誉研究員、ポール・ケリー博士が、イギリスで行われた科学
イベントで発表したレポートが英ガーディアン紙などで報じら
れ、いま世界中で話題となっている。この記事の注目すべき点は、一般的な会社員にとっては当たり
前のものとして受け入れられている「9時5時」という就業時間
が、実は人間の体内時計と全くかみ合っていないということだ。さらにそれが原因となって、さまざまな病気を引き起こす恐れ
があるほどに、精神にも肉体にも悪影響を与えるという。
(抜粋引用:「早起き」すると寿命が縮む!オックスフォード
大の研究で判明~心筋梗塞、脳卒中、糖尿病のリスク倍増
週刊現代 2015.10.17」)
❖最初は、意味が分からなかった
最初にオックスフォード大学の研究の要点がかかれていた上記
の文章を読んだとき、
「一般的な会社員が、朝の9時から午後の5時まで働くという
就業時間が、人間の体内時計と全くかみ合っていない」
というところが理解できませんでした。
今までの私は、体内時計とは、24時間より少しずれていて、
朝日の光を浴びることでリセットされると思っていたからです。
わからないまま、読み進めていくと、
「世界中のあらゆる人たちの睡眠パターンを分析して、年齢層
ごとの推奨すべき起床時間と起床後の活動開始時間をはじき出
すことに成功しました。」
とここまで来て、ようやくポール・ケリー博士が言う体内時計
は、朝日の光でリセットされるのではなく、人間本来が持って
いる体内時計のことだとわかりました。
その体内時計は、年齢と共に変化するもののようです。
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◆体内時計による年齢別最適な起床時間と活動開始時間
ポール・ケリー博士が言う人間の本来の体内時計が示す
最適な起床時間と活動開始時間は、
●青年期(15~30歳)
朝9時に起床し、11時から活動を開始するのが最適。
●壮年・中年期(31~64歳)
朝8時に起床し、10時から活動を開始するのが最適。
●高年期(65歳以上)
朝7時に起床し、9時から活動を開始するのが最適。
これを見ると、確かに、6時よりも前に起床することは、
あってはならないことで、朝早く起きることは、人体に
とって「拷問」に等しいとケリー博士がおっしゃる意味が
分かります。
❖早起きが体内時計と実生活の行動周期のズレを産む
現在は、体内時計は身体のあらゆる部位に存在することがわ
かっていて、その大元の司令部は、脳の視交叉上核という場所
にあります。
例えば、青年期の人は朝9時に起きるのが、脳の指令なのに、
6時に早起きすると、3時間もズレが生じてしまいます。
すると脳はまだ眠っていますから、機能が低下し、集中力や
記憶力、コミュニケーション能力などが減退してしまうのは
当然だと合点できます。
❖ハーバード大学医学部での集中力の実験
早起きが集中力を減退させることを証明するために、ケリー博士
は、ハーバード大学医学部で、
朝から夕方までの勤務シフトで働く医者と、昼から夜までの勤務
シフトで働く医者の仕事ぶりを比較する実験をしました。
すると、前者の医者は後者に比べて集中力の欠如が見られ、医療
ミスが36%も増加するという結果になりました。
やはり、早起きは脳の機能が低下するのです。
そして、体内時計は脳だけでなく、心臓や肺・肝臓や膵臓など
あらゆる臓器に備わっているのですから、早起きによってすべて
の臓器に体内時計とのズレが生じ、すべての臓器を酷使すること
になります。
寿命がが縮まるのも当然と思えて来ます。
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❖高齢者の体内時計と実生活の行動周期のズレ
ケリー博士は、高齢になるほど早起きになる人が多いので
体内時計と実生活の行動周期のズレが大きくなり、病気を
誘発するリスクが高まるとしています。
実際にケリー博士が65歳以上の高齢者について
体内時計の指令である7時以降にいつも起きている人と比べて
それよりも早い6時以前に起きている人は、心筋梗塞や脳卒中
などの循環器疾患の発症リスクが約4割、
糖尿病やうつ病などのその他の病気も2~3割リスクが高くなり
しかも重篤化しやすい結果が出たそうです。
「高齢者は早寝早起きよりも、遅寝遅起きの方がずっと健康に良い
のです」とケリー博士。
そして、日本には「早起きは三文の徳」ということわざがある
ようですが、それは科学的に間違いだということを理解して
もらいたいとおっしゃいました。
◆まとめ
筆者は子供の頃から、早寝早起きができず、朝早く起きる
ことがつらくて、ずっと体調が悪い、虚弱体質でした。
年齢を重ねるにつれて、体調が良くなり、70代の現在は
最高に元気です。
かつての日野原重明先生と同様、夜中の2時3時まで趣味に
興じて(ブログの原稿書きなど)、朝は7時前後に自然に
スッキリ目覚めます。
ベッドに入ると10分も経たずに入眠して、地震で揺れても
雷がなっても気付かないほど熟睡します。
これは、現在の生活が、本来の体内時計とがっちりかみ合って
いるからなんですね。
定年退職した筆者は、これで良いのですが、若い人たちは
かわいそうです。
これからは、グーグル社のようにフレックスタイムの導入を
検討するべき時代が来ることでしょう。
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