新型コロナウイルス予防にメタノール飲んで死亡！エタノールと間違た？

 

今朝のBBニュース（国営イラン通信）で、
「アルコールを飲めばコロナウイルスの治療に効果があり得る」とのデマ
を信じたイランの人が密造酒を飲んで27人死亡したことが報道されました。

密造酒にはメタノール（メチルアルコール）が含まれていて
メタノールの中毒症状で入院した218人のうちの27人の死亡です。

私たちは中学校の化学の授業で、メタノールはアルコールだけれど
毒性が強いので、エタノールと間違えて飲まないようにと
繰り返し教えられたものです。

未成年でアルコールを飲まないときから教育するのは良いことだと
今はつくづく思います。

しかし、どのように危険なのか、エタノール（エチルアルコール）
との違いなど、記憶があいまいですので、

メタノールやエタノール、燃料用アルコールや無水エタノールなど、
調べたことをお知らせします。

◆メタノールとエタノールの違い

メタノール（メチルアルコール）も
エタノール（エチルアルコール）も
アルコールの仲間です。

アルコールには随分多くの種類があるのですねえ。
今回始めて知りました。

今回はメタノールとエタノールの違いだけに注目です。

❖原料、分子構造、製造方法、毒性、用途の違い

●メタノールについて

・メタノールの原料は、天然ガスや石炭で、分子構造
はエタノールと違います。

・メタノールの製造方法は、
主に石炭ないし天然ガスの部分酸化で製造した
一酸化炭素 (CO) に、金属複合酸化物を触媒として、
水素 (H2) を反応させて作ります。

・メタノールの毒性は、強く、多量に飲むと、
吐き気やめまい、こん睡や発作などの
意識障害を起こすおそれがあり、

症状が進むと失明や肝臓障害を引き起こし、
死亡する危険もあるといいます。

間違えて飲んだら大変です。

・メタノールの用途は、アルコールランプなどの燃料
フェノール樹脂や接着剤、酢酸およびホルマリンの合成原料。
その他、さまざまな化学反応の溶媒に使われます。

●エタノールについて

・エタノールは糖蜜やさとうきびなどの糖質と、
トウモロコシ、さつまいも、米、じゃがいもなどのでんぷん質を、
発酵させて作ります。お酒も同じです。

また、石油から得られるエチレンを原料として作る
合成アルコールもあります。

・エタノールに特別毒性はありませんが、短時間に過剰摂取すれば、
急性アルコール中毒は起きますし、長期に飲み過ぎれば、
身体に様々な悪影響があります。

注意

飲用（酒類）及び医薬品以外のエタノール（いわゆる工業用アルコール）
はほとんどが変性アルコールと呼ばれるもので、エタノールにかなりの量
あるいは少量のメタノール、イソプロパノールなどのアルコール類が混入されている。
したがって、酒として販売されているもの以外のアルコールを、「エタノール」
と表示されているからといって、薄めて飲むなどといった行為は極めて危険である。

（ウィキペディアより引用）

驚きですね。エタノールと表示されていても、飲んではいけないとは。
ご注意下さい。

・エタノールの用途は、お酒としての飲用、医薬品、食品添加物、自動車燃料、
溶剤（有機溶媒）、有機合成原料、消毒剤など広く使用されています。

◆燃料用アルコールを消毒用に使っては危険

最近消毒用のアルコールが不足して、薬局では売られていない場合も
あることから、

燃料用アルコールを消毒用に使おうとする人がいるようですが
危険です。

燃料用アルコールは、ほとんどがメタノールでできているからです。
メタノールは揮発性が強く、吸い込んだり、誤って飲んだりしたら
身体に悪影響がおよびます。

また、傷口につけると非常に痛むそうです。

◆無水エタノールで自作消毒液を作れる

日本薬剤師会の村松章伊常務理事によると

500ミリリットルの無水エタノールに対して精製水を125ミリリットル
程度入れて薄める、つまり

無水エタノールと精製水の割合を　４：1　にすると
自分で消毒液を作ることができるそうです。

無水エタノールはすぐ揮発してしまうので、消毒用は水分が必要なのです。

ただし、一般の消毒液には肌荒れを防ぐ成分が含まれていますが
無水エタノールにはむくまれていないので肌荒れ注意とのこと。

注意
前述のように、エタノールと表記してあっても、メタノールが
含まれていることが多いので、自作の消毒液は、無水エタノール
に限ります。

◆お酒を飲んでも新型コロナウイルス予防にはならない？

ヤフーニュース（2020年2月28日）には
お酒の好きな人が「体内からアルコール消毒」と言うのを
よく聞きますが、飲酒でウィルス感染を防ぐことはできません。

高濃度（80％以上）のアルコールでなければウイルスは活動を
停止しませんし、アルコールが体内の抗ウイルス免疫応答を損なう
という研究結果もあります。

さらに、過度の飲酒は睡眠の質を悪くするので、体力が低下し、
抗ウイルス作用は期待できません。

というようなことが書かれていました。

しかし、

『絶対に休めない医師がやっている最強の体調管理』の著者で
テレビでおなじみの医師・大谷義夫さんによれば、

「喉についたウイルスが胃に流れてしまえば、胃酸でウイルスが死ぬ」
とおっしゃってます。

それなら、お茶でもお酒でも飲んで、ウィルスを胃に流せばウィルス
が死ぬので、多少は感染予防になるのかなとも思いますが、
どうなのでしょう？

こまめに飲まないとだめなようで、簡単ではなさそうです。

◆まとめ

コロナウイルスはお酒を飲めば殺せると信じたイラン人が
メタノール入りの密造酒を飲んで死亡したニュースを読み

メタノールとエタノールについて
原料、分子構造、製造方法、毒性、用途の違い

メタノールの危険性
燃料用アルコールを消毒用に使っては危険
無水エタノールで自作消毒液を作れる

ことなど調べたことをお知らせしました。

 

この記事がお役にたちましたら健康と医療人気ブログランキング
のクリックお願いします。⇓

健康と医療ランキング