逆流性食道炎の胃薬PPIで認知症になる?高齢者は注意!他の副作用も

逆流性食道炎の胃薬PPI(プロトンポンプbody_isan_gyakuryuu逆流性食道炎
阻害薬)で認知症になる危険性があると
いう研究結果が報じられて驚きました。

筆者・元気ナースも、数年前逆流性食道炎
の薬PPIを数か月飲んだことがあるからです。

当時は姑の介護があり、ストレスと運動
不足、食べ過ぎが原因だったと思われます。

姑を天国へお見送りして、再び週3回の
運動と、腹八分を心がけた結果、現在では
逆流性食道炎の症状はなくなり、薬も不要
になりました。

当時は胃薬PPIについて調べる余裕もなく
胃液が食道に上ってくる胸焼けを治めて
くれるPPIを医師の処方通り服用していま
した。

今回認知症になる危険性があると知って
改めて調べてみたことなどを書いておきます。

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◆胃薬PPI(プロトンポンプ阻害薬)とは

胃薬PPIとはプロトンポンプ阻害薬(英語のProton pump inhibitor)
の頭文字PPIをとったもので胃の壁細胞に
作用して、胃酸の分泌をおさえる薬です。

胃酸分泌抑制作用を持つ薬剤は他にH₂ブロッカーがありますが、
プロトンポンプ阻害薬はH₂ブロッカーよりも強力に胃酸分泌を抑制
し、抑制作用が長時間持続するため、逆流性食道炎の第一選択薬と
して広く使われているようです。

胃潰瘍や逆流性食道炎の治療、ピロリ菌の除菌補助などに使われて
いて 他にはH₂ブロッカー(ガスターなど)が効かなくなった場合
にも使われています。

❖プロトンポンプ阻害薬の商品名

PPI(プロトンポンプ阻害薬)は強力な薬で副作用も多いせいか
日本での市販薬はまだないようです。

医師の処方が必要な医療用医薬品で

タケプロン、パリエット、オメプラール(オメプラゾン)、
ネキシウムカプセル等があります。

ジェネリックがあるのは

タケプロンのジェネリックはランソプラゾール
バリエットのジェネリックはラベプラゾール

です。

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◆胃薬PPIに関する認知症危険性の研究

胃薬「プロトンポンプ阻害薬(PPI)」の新たな副作用として認知症
の研究に携わったのはドイツ神経変性疾患センターのブリッタ・
ヘーニシュ氏らです。

❖研究方法

ヘーニシュ氏らは、認知症を発症していない75歳以上の高齢者
約7万人を対象に、PPIの服用と認知症について調べました。

これらの人たちは、ドイツ最大の法定保健保険会社(AOK)から
派生した2004年から2011年までの観察データを用いて2015年8月から
11月にかけてデータ分析をしました。

その内訳は

PPI服用者:2,950人=女性77.9% 平均年齢83.8歳、
PPI非服用者:70,729人=女性73.6%、平均年齢83.0歳

使用したPPI薬剤(一般名)は

オメプラゾール、パントプラゾール、ランソプラゾール、
エソメプラゾール、またはラベプラゾールでごちゃ混ぜです。

※PPI服用者は少ないからでしょうか、それにしても非服用者が
7万人以上でほとんどが非服用者とは、どうなのでしょう。

統計学に弱いのでよくわかりません。薬剤も色々なPPIを使用
しています。

❖研究結果

年齢や性別、持病などの影響を除去して分析した結果、PPIを服用
している人が認知症になる危険性は、服用していない人の1.44倍
だったそうです。

※PPIを服用している人と服用していない人の人数を同じにしても
このような結果になるのでしょうか。疑問です。

❖結論と関連性

ヘーニシュ氏らは「PPIの投薬をしなければ認知症の発症を予防する
ことができるかもしれない」と結論づけています。

そして、この結果は、PPIの使用でマウスの脳におけるβ-アミロイド
のレベルが増加した研究と一致しているが、「高齢者におけるPPIと
認知症の直接的な因果関係」を確認するためにはもっと詳細な研究
が必要」と書いています。

このレポートは2016年2月15日発行の米医学誌「JAMA Neurology」
(電子版)に発表されました。
詳細はこちら>>https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/26882076

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◆胃薬PPIの他の副作用の研究

●米ハーバード大学医学部のAnupam B. Jena氏らの研究

PPIの服用が肺炎、変形性関節症、胸痛、尿路感染症、
深部静脈血栓症(エコノミークラス症候群)皮膚感染症、
関節リウマチなどと関連していたことを、2012年9月7日付の米医学
誌「Journal of General Internal に発表。

詳細はこちら>>https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/22956446

●米ジョンズ・ホプキンス大学公衆衛生大学院のベンジャミン・
ラザルス氏らの研究
PPIを服用している人では、そうでない人に比べて慢性腎臓病にかかる
危険度が高まることが指摘された。
米医学誌「JAMA Internal Medicine」(2016; 176: 238-246)に報告。

詳細はこちら>>https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/26752337

●米国の医療保険システム「カイザーパーマネンテ」のJameson R.
Lam氏らの研究

PPIや「H2ブロッカー」を2年以上服用していると、ビタミンB12欠乏
症を新たに発症する割合がそれぞれ1.65倍、1.25倍に増えていたと、
2013年12月11日発行の米医学誌「JAMA」(2013; 310: 2435-2442)
に報告。PPIやH2ブロッカーを服用しているとビタミンB12を吸収し
づらくなることが示唆されている。

詳細はこちら>>https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/24327038

参考文献:健康百科
>>http://kenko100.jp/articles/160223003809/#gsc.tab=0

◆まとめ

日本でのPPI(プロトンポンプ阻害薬)の副作用の記述はサイトに
よって様々で主な副作用は

過敏症、消化器症状、肝機能障害 などで、認知症というのは
書かれていませんでした。

❖逆流性食道炎の原因と治し方

逆流性食道炎の原因は、私の経験ではストレス、暴飲暴食
運動不足でしたが、高齢者は、老化によって食道と胃の間の筋肉
(下部食道括約筋)がゆるむことも原因です。

腹式呼吸で鍛えることができますのでやってみて下さい。

一番効果があったのは、腹八分でした。健康にも良いですよ。

筆者は必要ありませんでしたが、重症の方は寝る時傾斜を
つけることも効果があるそうです。

認知症にならないためにも薬から脱却しましょう。

●関連記事>>胃腸薬おすすめできないH2ブロッカー認知症やせん妄の副作用

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